TULIPの初期の曲に、「私のアイドル」という曲がある。
77年発売のベストアルバム「チューリップ・ガーデン」に収録されていると判明した。
さて、ここで言うアイドルとは、いわゆるアイドル歌手ではなく、英語の感覚で、憧れのミュージシャン、俳優、スポーツ選手などを指し、ここではミュージシャンである。
「私のアイドル」という曲は、主人公の女性が10代の頃を回想するところから始まる。
主人公の女性は10代の頃、とあるミュージシャンに夢中になっていた。
1日中、レコードを聴いていた。
人間、ティーンエイジャーの頃は、そういうミュージシャンがいてもいいと思うし、何か夢中になるものがあってもいいと思う。
やがて、主人公女性は大人になり、いつしかそのミュージシャンから心が離れていった。
例えば、就職して忙しくなったからか、身近な男性とご縁があったからなどが考えられる。
そして、音楽シーンも変わり、そのミュージシャンはメディアから消えたのだろうか。
引退したのか、ライヴハウスを中心とした音楽活動に切り換えたのか。
今みたいにインターネットがなかった時代で、情報も少なかった。
ところで、この曲に登場する憧れのミュージシャンは誰がモデルになっているのだろう。この曲を作詞作曲した財津さん自身だという説もあるが、ま、そこはご想像にお任せでいいと思う。
仮に財津さんだとすると、キャリアが非常に長いので、例えば、TULIPの「心の旅」の大ヒットでファンになった人、デビュー曲「魔法の黄色い靴」を聴いてファンになった人、あと、デビュー前、福岡で活動していた頃からのファンもいるかもしれない。そして、現在に至るまで、半世紀以上応援している人も。
ここからは、私の場合について。
私もご多分に漏れず、憧れのミュージシャンがいた。
小4の時に、あるグループのファンになった。
♪ギターをかかえた姿が とても素敵だった♪
♪なにげないあなたのしぐさが とてもセクシーだったわ♪
私もそんな気持だった。
が、私はそれで終わらない。
ギターの上手さに見とれてしまったのである。
あいにく許可が下りなくて、レコードは買っていない。
でも、なぜかずっとファンだったのである。
時が流れ、ある日、いつものように新聞を読んでいると、何と、その人の訃報が載っていた。
その時の気持は、言葉で言い表せない。
その人は、今でも私達の心に生きている。
今日は安部さんの命日である。
10年前の今日、移住先のインドで、脳出血で亡くなった。
公式に発表されたのは、それから2ヵ月以上経った9/9であった。
空き時間はずっとCDを聴いていた。
今日は七夕でもある。
1日晴れていた。よかった。
※You-Tubeには色んな映像がある中、この映像を選んだ。
もし、ご覧になる方は、最初から最後までご覧になって下さい。
静止画面で映っているのは、姫野さん。こちらから見て、右端が安部さん。