9/22から9/26開催中の高岡クラフト市場街2016、高岡の街中がイベント会場となっていて、素晴らしいイベントでした。
慶長16年(1611年)に前田利長がひらいた高岡の鋳物発祥の地と言われる金屋町では、石畳の古い町並みに露店が並び、富山大学学生によるブラスバンドや着物ファッションショー『KANSYAコレクション』が開催されていました。
チューリップの花の形に結った『花帯』、現代風の個性的な着こなし、舞妓さんの衣装まで、華やかで美しい、素晴らしいショーでした。
まるでタイムトリップしたような感覚になる、歴史ある町並みを舞台にした華やかな着物姿。
その背景にある建物は江戸時代から残っています。全国初の重要伝統建造物保存地区にも選定されているそうです。
鋳物作りなどのワークショップも開催されていました。
そして、高岡といえば、イケメンで有名な高岡大仏は必見です。
厳かで美しい余韻を響かせる鐘の音をBGMに、天国と地獄を描いた日本画も拝観できます。
毎年5月に開催されるという高岡御車山祭は、京都の祇園祭や高山祭、秩父祭と同じく、国の重要有形民俗文化財・無形民俗文化財にも指定されています。
400年の歴史がある御車山は町ごとに7基あり、金工・漆工・染織などの優れた工芸の技の粋が施された『動く美術館』と呼ばれています。
この豪華絢爛な御車山は、御車山会館で実物を見ることができます。
世代が変わっても毎年この御車山を引くことで歴史をつないできた、古くから遺るものを肌で感じることができました。
いつかこの祭に来てみたい、と思います。
山町筋の土蔵造りの町並みも圧巻でした。
この近辺では、クラフト雑貨が出店している『軒下マルシェ』も開催されていました。
唯一の百貨店『大和高岡店』では高岡クラフトコンペの作品展示と講評会も行われました。
全国のクラフト作家99名の約500点が展示販売されている会場は、まるで美術館のようでした。
札幌スタイルからはRicospoppoの吉田絵里さんの作品が入賞しました。
表彰式では、大勢が参加し、最後はまるで大宴会のようになっていました。
私もたくさんの新たな出会いがあり、すごく楽しかったです。
今回、驚愕だったのは、一昨晩を一緒に飲み明かした京都の歴史ある漆谷の12代目でエキセントリックなデザイナーでもある望月さんが手がけた作品。蒔絵のギターと先代が描かれたという屏風絵でした。
ギターは値付けすると何と1500万円するとか!
もっと凄いのが屏風で、少なくとも4000万円以上、国宝級です。
このお祖父さんの絵をした絵にして京都の匠が仕上げた蒔絵ギターは、実際に多くのアーティストによって演奏されています。
あることをきっかけに、望月さんが天才ギタリストと評されていた親友のためにつくったものだそうです。ここでは詳しく語りませんが、そのエピソードも泣けます。
私のものづくりの概念が吹っ飛ぶほどの、とてつもなく凄い作品でした。
夜は、オフィスキューの鈴井さんに合流させていただき、札幌×高岡で能作さんの親戚のお店で美味しいワインを堪能。
小樽から持参した白と、ボルドーの赤とイタリアの赤を堪能しながら、楽しい話が盛り上がりました。
札幌、小樽、高岡が、時代を超えて点から線に繋がりつつあります。