何故、良い会社だと思うのか? | 札幌スタイルの会社づくり

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平均的な日本人はどちらかとというと減点主義で、悪い点を挙げる事の方が、良い点を挙げる事よりも得意な気がします。

ブラック企業という表現は世に浸透しましたが、ならば、それと同じくらい良い企業の話が世間に知られても良いと思いますが、それはどちらかというと目立たない存在です。

ただ、子供が親の真似をして育つように、人は一般的には何か目にしたり身近に感じているものに影響を受け、それに近い言動をとるようになるものです。なので、私は、こうしたネガティヴな報道に世間全体が引っ張られているのではないか?と危惧しています。

実際、自殺の報道が増える地域では自殺者が増え、犯罪の報道が増える地域では犯罪が増えるという、明らかに情報と結果に関連性があることを示す客観的な統計結果があるのは、もうずいぶん前に明らかになっています。なのに、今だに、報道番組や新聞では、どちらかというとネガティヴなニュースが多く、ポジティブな話題や提案は少ないのが現状です。

悪い点を挙げれば悪い点が顕著に現れ、良い点を挙げれば良い点が顕著に現われるのだとすれば、どちらをより多く話題にすれば良いのかは容易に想像できます。

少なくとも企業に関する限り、こんなに素晴らしい会社があります、こんなに素敵な経営者がいるんです、という社会的なメッセージが不足しているように思います。それが、世界的に見ると圧倒的に低い日本の起業率(3.8%)や、若い世代の就労意欲を削ぐ事に繋がっているように思います。

このところ、当社をどのように良い会社にしていくか?と常に考えています。まだ未熟な会社なので課題の多い組織ですが、同時に良いところも多くあります。私がスタッフにする質問は、うちのどこがダメか?ではなく、当社のどこが良いか?です。

当社のスタッフに、当社の良いところを挙げてもらうと、まず第一にお客様のことをとても良く考えていること、と表現されます。

お客様から対価をもらうことで活動が成り立っている企業としては、お客様のことをよく考えるのって当たり前じゃん?と思いますが、中には、お客様のことよりも、自社の利益や自分たちの事を考えて優先している企業も存在しています。

本当にお客様の立場に立って自社を客観的に見る、というのはある意味とても難しいことなのかもしれません。あるいは、経営者にとっては、本当に従業員の立場に立って自社の経営を客観的に見る、という事も同じように難しいことかもしれません。でも、良い企業というのは、それを高いレベルで実施できるよう、さまざまな努力をしているところだと思います。

これは、短期的にはコストがかかり収益を圧迫することにつながることのように思えるところもありますが、長期的には間違いなくプラスになります。それも、その企業にとってと言うよりも、お客様にも、従業員にも、経営者にも、株主等の応援者にも、社会や文化、地球環境にも良いことにつながる筈です。

逆に、そうでないなら反対に短期的には良くても長期的には悪く、さまざまな面で弊害を及ぼすかもしれません。これは、現在の指標でレッテルを貼られなかったとしても、ブラック企業と呼ばれても仕方がないことでしょう。

世の中のほとんどの企業はグレーです。これをより白くしていくには、悪いところに注目するのではなく、良いところに注目し、長所を伸ばしていくことだと思います。

そのために、自分の会社に対する問いとしては、経営者でも、従業員でも、株主でも、何故、良い会社だと思うのか?と問うのが良いと思います。

その答えを真剣に考える人が増えれば増えるほど、良い会社が生まれるはずです。