「ビートルズ英国カタログによる世界統一化」に感化されているものなのか、一部のローリング・ストーンズ野郎たちのあいだでは、いつの頃からか、
「イギリス盤とアメリカ盤、オリジナル(=ストーンズが意図したコンセプト)はどっち??」
という水掛け論争が話題になることもあるようですが、ビートルズの場合はアメリカのレコード会社(以下キャピトル)が、
「LPレコードは11曲収録」
を販売指針としていたので、イギリス(以下EMI)盤「ヘルプ」収録曲のいくつかをキャピトル盤「ラバー・ソウル」に押し込み、トコロテンになった曲を次の「リボルバー」へ、それでも収まりきらない場合は新しく一枚のLPを構成して、というパターンが定着していた。
要は、EMI盤をもとにキャピトルが好き勝手に切り貼りしていったものがアメリカ盤なので、(「ビートルズ物語」のような変則編集盤は例外として)アメリカ盤の廃盤と共に消え去るビートルス楽曲は存在しなかった(ですヨネ?)。
しかし、ストーンズがソレをやってしまうと、この世から消滅する楽曲がひとつやふたつではないのだから、たまらない。
ストーンズの場合は、2枚目のLPがアメリカで先に発売されたり、イギリスでは五曲収録のライヴEP「ガット・ライヴ・イフ・ユー・ウォント・イット!」が発売されたりして、さらにはレア曲集と称しながら英米では収録曲数が異なる「メタモーフォーシズ」というカルト盤すら発売されていた。
また、イギリス盤「ザ・ローリング・ストーンズNo.2」「ビッグ・ヒッツ」「スルー・ザ・パスト・ダークリー」は本国ではCD化されずに、日本国内でCD販売されていた。
やがてイギリスでは1995年頃に、日本では97年頃にアメリカ盤が完全統一カタログとなったものの、デビュー40周年記念のデジタルリマスタリングを大々的にうたった02年のカタログ改正時に米国カタログを基本路線としながらも「アウト・オブ・アワ・ヘッズ」「アフターマス」「ビトゥイーン・ザ・バトンズ」「メタモーフォーシズ」の英国盤が復刻もしくは初CD化されて、リスナーのチョイスは、例えば、
・このジャケ好きだけど、「ディセンバーズ・チルドレン」があるから、イギリス盤「アウト・オブ・アワ・ヘッズ」は要らない。
・いかにもレコード会社のご都合臭がただよってるアメリカ盤「ビトゥイーン・ザ・バトンズ」は要らない。
・イギリス盤「アフターマス」は全曲ジャガー=リチャーズ作の全曲ステレオミックスだから絶対に要る。
といった取捨選択が可能になり、04年のシングルボックスシリーズでは前述のライブEPも復活した。
もっとも、英米カタログ併売の現行タイトルをすべて補完すると、かなりの数の曲がダブってしまうのだけれども、なくなるよりはマシ。
現在では、
「あの曲はレコードでしか聴けないのか」
というのは、いわゆるデッカ楽曲では、「涙あふれて」のイタリア語版ぐらいなのかな。
むしろ今は、ローリング・ストーンズ自己管理楽曲に廃盤曲が増えているのが、モッタイない。
しかし、こういうブログこそ、140字以内に要旨をまとめたいものなんですが。








