ぐらいは誰にでもわかりそうなものですが、ペキンオリンピック開会式に出席したタクシン元首相夫妻(写真は7月31日の判決がくだる前)は帰国予定日の10日になってもタイには戻らず、イギリスに向かったことがタイ時間11日未明に判明した。
さらに、タクシンは渡航先のロンドンから早々とタイ政府各機関などに自筆の声明文を送りつけてきたそうです。
■タクシン元首相が亡命
(「バンコク週報」8月11日)
■Thai court issues arrest warrant for ousted PM Thaksin
(「AFP」8月11日)
■タクシン氏「英に亡命」発表…タイ最高裁、不正疑惑で逮捕状
(「読売新聞」8月11日)
ほか
生命の存続にイエスかノーかを迫られた、と信じ込んだタクシンの忸怩たる想いには、これが平時であれば、ガイジンの僕も涙の二粒ほどもコボシてあげてもいいのだけれど、今日は王妃陛下の御生誕日。
タイ人金メダリストの誕生もプラスされた、そんな国民最大級の慶賀時にタイミングをあわせるかのように、タイの国体を貶めるような唯我独尊的な声明文を発表しておきながら、ナニが「深く王室を敬愛している」のか凡人の僕にはわからない。
そもそも、タクシン自らが指摘している「タイの常識は世界の非常識」の露骨なマルチスタンダードがあるからこそ、裁判係争中でも外国に逃がしてもらえたのではあるまいか。
「マンチェスターシティーまでは凍結しないから、さっさと手放しなさい」と。
ちなみに、タクシン逃亡によって、政治緊張は緩和され、株式市場も安定する、というのが専門家諸氏の見解のようです。
■バンコク株式市場が2.56%上昇し始まる、タクシン元首相の亡命観測で
(「ロイター」8月11日)