ビートたけし主演の映画「血と骨」の原作者が書いた、絵空事のイチ小説。
と割り切って読むのは困難だった、梁石日著「闇の子供たち」は、バンコクの某書店では陳列されそうにもない内容
だからと僕は決めてかかって、帰国中に文庫版を買っていた。
醜悪なスプラッターよりも残酷な描写が次から次へ出てくるのだけれど、その小説が映画化(写真)されて、日本では8月2日から公開されています。
小説の主題は、児童買春と臓器売買。
登場人物は、日本の新聞社のバンコク特派員、感情論が先走りしまくるNGO女性職員、難病の子供を持つ日本人夫妻、性病発症後はゴミ捨て場に置き去りにされるタイ人幼女、タイ人マフィア組織、その他。
自分の子供をテレビや冷蔵庫と交換してしまうタイ人は多くもないけれど少なくもない現実。
児童への性的虐待
や幼児売買春摘発
が新聞やテレビで日常茶飯事的に報道
される一方で、いっこうに撲滅されている様子はない現実。
そうした異常性愛嗜好者は悪質ガイジンだけの専売特許ではない
という現実。
「子供かわいいかわいい」な社会
なのに、尋常ではない境遇の子供たち
は見て見ぬフリをされてしまう現実。
一部のタイのオエライさんは、専門知識も技術力もないのに「カネになる」とわかればなんにでも首を突っ込んで
きて、「カネにならない」とわかればあからさまにソッポを向く
現実。
などなど、「日本が失ったものがタイには残っている」モノはけっして屋台食事などの牧歌的な風景ばかりではないし、「闇」はフィクションとノンフィクションの境界線が限りなく透明に近いナントカなのですが、映画版はスタッフ、キャスティング、主題歌の顔ぶれを見る限りにおいても、単なる自主上映作品のレベルではないことが伺い知れる。
僕個人もお金を払ってでも「現実」を鑑賞したい気分です。
■「~最初は複雑な気持ちだったのですが、だんだんこちらも慣れてくるんですよね」(江口洋介談)
(「シネマトゥデイ」)
↑は里見先生でもなければ進藤先生でもなければ斉木公安官でもない、ひとりの日本人としてのソッチョクなタイ滞在感想だと思います。
◆「闇の子供たち」原作

