と呼ぶまでにはナリえないと思いますが、日本で発覚した経済事件がタイ政界にもユサブリを与えているようです。
■「タイ高官に4億超賄賂」 西松建設元幹部
(「産経新聞」7月5日)
■西松建設の贈賄疑惑、タイ側パートナーはイタリアンタイ
(「ニュースクリップ」7月7日)
■首相、収賄疑惑でノーコメント
(「バンコク週報」7月9日)
■西松建設のわいろ提供報道、調査委を設置へ…バンコク知事
(「読売新聞」7月9日)
日本では「賄賂」「汚職」の概念もトコロ変われば、当然不正ではあっても、「必要悪」「社会の潤滑油」、果ては、
「権力者として当然の報酬」
の社会通念を以って大きな問題にはならないことが多いようですが、今回の事件は、4億円を分け合った当時の「タイ高官」とやらが現政府の中枢に座っているヒトタチとされているので、単独野党の面々は千載一遇の好機とばかりに血圧が高まっている。
4億円は、ここでは40億円ぐらいになりますしね。
日本の消息筋、事情通の見解によると、本丸は日本国内のある有力国会議員叩きだというのですが、それがドコの大センセーのことなのかよりも、僕個人は「西松建設元幹部」が繁華街やゴルフ場などで僕が面識のあった人物ではないことがわかってホッとしています。
もっとも、この先、西松がタイで存続しづらくなりそうなことに変わりはないのですが。
写真は、日本のゼネコン大手数社もその開通に尽力したバンコクの地下鉄。
日本製車輌の搬入がほぼ確実視されていながら、土壇場でドイツ製に決定したことは記憶に新しいところです。
※1980年代後半から90年代初頭の「東南アジアODA疑惑」を追求した著書。
※同時期にタイ大使を歴任していたスター外交官の著書。