「タイに住んでいる」
という意識が限りなくゼロに近かったころ、日本から遊びにきた友人と仲良く、ぼったくりバーにひっかかったことがある(写真のエリアではありません)。
そういう店がある、ということは当然知っていたし、客引きもそういう雰囲気を発散させていたのだけれど、僕たちは「まだ真っ昼間だし」「男2人だし」「モノはタメシに」と店に入ってみた。
しかし、店の中は、暗がりの中でもオバサンとわかる女性が一人でカウンターの上でふにゃらふにゃら踊っているだけだったので、ただちに僕たちはお勘定を頼んだところ、ふにゃらふにゃらオバサンが伝票を書いて、ビール1本で800ドル。
「ここって、カンボジアじゃなくて独立国家のタイだろ」
「なんでバーツじゃなくてドルなんだよ」
「テル・アス・ホワイ?」
と抗議すると、どこからかゴリラのような体型をしたアフロ系の男が現れた。
米兵くずれのなれのハテだろうか。
僕たちは勘定の前にトイレの中で所持金を靴の中に移動してたのだけれど、それも見透かされて、結局5万円ぐらいを強奪された。
「知っていながら、ひっかかる」という最低のパターンに僕たちは恥を知りながらも、タイ語学校の先生(現在の家人)のアドバイスでルンピニ公園のツーリストポリスに駆け込んでみた。
ツーリストポリスとともに僕たちは問題の店にユーターンして、ビール代100バーツを残して、お金を取り戻すことができた。
ちなみに、ツーリストポリスは観光客、外国人の身の安全を守ることが任務であって、犯罪者を逮捕することはできない。
ツーリストポリスが不正行為を管轄の警察署に報告しても、管轄が本腰にならなければ不良店はそのままなんだそうです。
同じころに、ビール数本で2,400ドルを請求された欧州の航空会社職員が3階の窓から飛び降り、両足を複雑骨折するといった事件もありました。
今思えば、お天道様の高い時間帯が幸いして僕たちも店の場所を憶えていたのだけれど、あれがゴチャゴチャした夜中だったら、「やられちゃったよ」と泣き寝入りしていたに違いないし、弱みを握られることもなく僕も当初の予定の「二、三年のタイ」で終わらせ、今頃は日本で暮らしていたのかも知れません。
↑は先日の深夜にフジテレビで放送された番組。
僕は見ていませんが、ホームページの解説によると、ツーリストポリスの取材協力をえながらの、
「バンコクで盗難にあったフリをして日本で保険金をせしめるヤカラが増えている」
といった内容のようです。
このテの話といえば、バンコクでは一時期、「ドコゾの病院で事故や病気の診断書を書いてもらえれば日本でカネが貰える」といった風説がまことしやかに広まり、ソレをマにうけたババボボ日本人がその病院を訪れたことに病院は腰を抜かし、「冗談ではすまされぬ」と邦字新聞やフリーペーパーに告知を出した時もありました。
また、ある年のゴールデンウィークの最中に友人がセカンドバッグをマルごと盗まれ、僕は限られた時間の中で盗難申請(タイ語公文書→日本語翻訳証明書)やパスポートと航空券の再発行の手続きに苦労したことがありますが、今はそんなにカンタンに盗難が成立してしまうかのような話にはビックリする。
もちろん、こうしたアングラレポが威力を持って、実際に盗難にあった人々がイロ眼鏡で見られてしまうことがあってはならないのだけれど、保険会社もそこまでイージーではないのではなかろうか。
