暫定首相スラユット氏とはどんな人物なのか? | ローリング・ストーンズ野郎の雑記

スラユット暫定首相


クーデター後、約10日間にわたって空席が続いていたタイの総理大臣職に、元国軍最高司令官スラユット・チュラノン氏(写真)が正式に就任した。

組閣陣容は一週間以内に発表される見通し。


初報は、バンコク週報日本語総合情報@タイランド を参照してください。


アメリカなどは「軍関係者が首班におさまらないように」としてか、数日前からユサブリをかけていたが、退役組とはいえ軍人総理大臣が誕生したことに国際世論は再び動揺するかも知れない。

しかし、乱暴に考えれば、軍部=エリート層に頼らなくてはならないほど、優秀な文官組が全権力者の錬金術でホネ抜きにされてしまった、という見方もできる。


武官の最高位を任じたスラユット氏は、かなりの人格者という評判。

僕の家人のオジさんも退役軍人だけど、先輩筋のチャワリット・ヨンユット大将のことは昔も今もボロクソでも、後輩にあたるスラユット氏のことは悪く言わない。


もちろん、どこの国でも国軍最高司令官が非人格者であってもらっては困るのだが、「ガマガエルおじさん」ことチャワリットは内外での評判が恐ろしく低いお方で、91年クーデターを前後して政権欲にバリバリの色気を見せ、退官後に念願の首相に就任した。

が、とらえ方によっては民間人にはクーデターよりも現実的な死活問題だった97年7月の「アジア通貨危機」という前代未聞の置き土産を残して、軍人首相があっというまに失脚したことで、一時、「国軍最高司令官」「軍人」の重みは地に墜ちていた観があったけれど、ソレを立て直したのがスラユット氏ではなかったか。


人格者、誇り高き清廉な軍人が必ずしも優秀な総理大臣であるとは限らないが、現時点のタイはこれが最高のチョイスなのだろうと僕は思う。

リクルート騒動で人材が消え、三本立て指男が首相に就任した平成初期の日本の政治状況と比べても、そんなに大きく劣るものでもない。


次期下院選挙までの一年という時間はじゅうぶんに長くはないかも知れないけれど、首相の座にふさわしい政党人が台頭してくることを期待しています。