隠れたタイ語教材-ドラえもん | ローリング・ストーンズ野郎の雑記

これからしばらくの間、タイに駐在することになる、若い日本人夫婦と食事をした。

初の海外勤務がタイ。


というのに、すでに、日本国内で基本的なタイ語は習得している様子。

そして、まだ来タイ3日目だというのに、「ドラえもん」のVCDを買って、耳でタイ語を覚えるのだ、という。


カタカナ表記から入ったのではダメだと感づいたものなのか、目のつけどころが違う、と感心した。

まだ二十代のカップルなので生まれた頃から、ドラえもんは普通にあったのだろう。


映画ドラえもん のび太の大魔境


いわれてみれば、僕もタイに移りすんだばかりの頃は、ドラえもんでタイ語のニュアンスを覚えていたような記憶がある。


もちろん、二ヶ国語ではないタイ語吹き替え放送だったので、オリジナルの日本語セリフを相対することはできなかったが、のび太クンがドラえもんにすがりつく場面では、必ずといっていいほど、「チュアイ・ドゥアイ」と泣いていた。

「ああ。これは「助けて」という意味なんだな」と、そんな感じで、ナマのタイ語を習得できる場合もある。


日本人にとっての、もう一本の国民的テレビ番組「水戸黄門」もテレビ放送されていた。

クライマックスのキメ台詞、「この紋所が目に入らぬか!」は、タイ語で「ヘン・マイ?」だった。

たしかに、「見えませんか?」でも間違ってはないのだけれど、もう少し、重みを加えてほしかった。


ちなみに、「ヘン・マイ?」に関しては、例えば、ルーレットの賭け目など、何かの予想が当たった時などにタイ人さんたちは周囲を見回しながら、「ヘン・マイ?」と誇らしげに胸を張る。

「どうだ。驚いただろ?」というニュアンスが強いものと思われる。


僕がタイで見た「水戸黄門」は故・東野英治郎さんバージョンだった。

黄門様はタイ語で「ア!ア!ア!ア!」と笑っていたけれど、由美かおるの入浴シーンは記憶にない。


水戸黄門


タニヤという名前のストリートにある、主に日本人向けのナイトクラブ街のおねえさん方 からタイ語を教わる。


というのも、タイ語学習には有意義なアプローチのヒトツだけれど、タイ語も日本語と同じで、女性ことばというのがある。


「『タニヤ大学』でタイ語を学びました」

という豪語も日本人男性のあいだでは通りがいい。

また、タニヤのおねえさんを相手に、「オマエ、電話に出ない。オレ、心が壊れる、たくさん、たくさん」とタニヤ的ニッポン語を駆使する分にはなんのトラブルもない。


しかし、一般的タイ人相手に「タニヤ語」を乱用すると、不興を買う場合もあるので、深く、注意したい。