こんにちわ、社会人です。

社会人になってから書いた記事の本数が少ないため、未だに「学生です」と一回打ってから消すというのをやってしまいます。

 

ということで、今回でM-1グランプリ決勝戦の感想は最後となります。

ぜひ前回までの1st ROUNDの感想もお読み頂けると嬉しいです。

 

 

【1. 令和ロマン】

いや〜、令和ロマンは正直圧倒的でしたね。1本目で空気を作ったという意味でも、完全に今回は彼らの大会でした。

この後のヤーレンズと結果的には4:3という僅差となりましたが、それでも空気感をものにしていたのは間違いなく令和ロマンだったと言えるでしょう。

 

このネタは2年ほど前からありますし、なんなら予選で敗退しているネタでもあります。

そういうネタで優勝できる、しかもなんなら1本目より強い。ものすごくかっこいい勝ち方ですよね。

 

以前このネタを見た時からは随分と改良されていて、本来あった後半部分をごっそりカットしているような完成形となっていました(令和ロマンのYouTubeチャンネルでも上がっているので、ご覧になっていない方はぜひ)。

 

 

 

個人的には今回のバージョンよりも、過去にM-1予選でやっていた形の方が好きなんですが、以前はなかった吉本興業のくだりが一番ウケていたことを考えると、少なくともこの日のこの場においては間違いなく正解の選択肢でした。

 

元々あった「クソ案でした」「ノーヒント思い出」とかもめちゃくちゃ好きなので、決勝の場でも見たいところでしたが、そこは丸々カットでしたね。

 

令和ロマンが今回何より強かった部分は、本人たちも自分で理解しているように、しゃべくりよりも面白いコント漫才を2本目に披露できたことでしょう。

復活後のM-1では、というか基本的にほとんどの優勝者は、1本目と2本目で漫才のスタイルを変えることはしていません。

 

そんな中で、1本目しゃべくり、2本目コント漫才という二刀流を見せつけたという点は、非常に真新しさと地肩の強さを体現していたと思います。

 

彼らなら本当に2024年も出場してくれる気がしているので、大期待です。

 

 

【2. ヤーレンズ】

ヤーレンズはベテランの底力というか、どんなネタでも磨けば優勝の可能性があることを示してくれましたね。

 

私がM-1を好きな部分として、どんなコンビでもネタ次第で夢を掴めるという要素があります。

当たり前のことだと思われるかもしれませんが、ここ最近どんどん新しいものだったり、奇抜なものが求められているような気がするんですよね。

 

それは最近の若い方々が(私が言うのもおかしいですが)動画を倍速で見たりだとか、映画のオチを先に調べてから鑑賞するなど、エンタメに対しての見方がこれまで変わったというのも大きいと思ってます。

 

そんな中で、たとえば2021年のインディアンスなんかもそうですが、言ってしまえば過去色々な芸人さんがやってきたような形のネタでも、優勝することができるかもしれない。

そういう方々が現れるのが私がM-1を好きな理由の一つなんですよね。

 

今回のヤーレンズは特にその典型的な例で、いわゆる新しさみたいなものは少ないにもかかわらず、王道なコント漫才というスタイルを磨き続けたことによって、頂上まで紙一重というところまで来たんだと思います。

 

他のコント漫才と何がそんなに違うのかと言われると、素人の私には言葉で表現するのが難しいですが、やはり駐車場という設定をしっかり無駄なく、絞れるところがなくなるくらい活かす。そういう一度決めた設定、場面の使い方というのは、他のコンビに比べるとものすごく細かなところまで考えられているなというのは毎回感じます。

 

また一発ギャグ的なボケが多いにもかかわらず、ちゃんと連続性があるというか、全然脈絡のないものだったらあれほどの笑いは起きないと思います。一つ一つがぶつ切りになっていないというのは、ヤーレンズの凄いところです。

 

私は残念なことに今現在家にテレビがないのでわかりませんが、きっと今年はヤーレンズがたくさんテレビに出ているんだろうなぁと思っています。

2024年もM-1に出てくれることを願いたいですね。

 

 

【3. さや香】

今回一番、色んな意味で話題になったのはこのさや香のネタかもしれませんね。

 

正直に言うと、私も生放送で初めて見た時は困惑しました。どういうこと?と。

面白いのは面白かったんですけど、でもただただ目的がわからないというか。今年優勝できなそうだから来年に強いネタを置いといたとか、そんなことはあり得ないと思ったので、本当になんで?というのが強かったです。

 

ただそこに関しては、配信でのエピソードだったりというところで、私の中ではものすごくスッと腹落ちしたので、もうここに関しては言及せず普通に来年のさや香に期待するとして、今回はネタに関しての感想だけを書いていきます。

 

個人的にこのネタは、見れば見るほどなんか面白くなっていくタイプのネタでした。

今これを書くまでに5回ほど見ましたが、色んな面白さがあるんですよね、

 

それこそこの世界観の訳のわからなさ。これはもちろんですし、何よりそんなネタにもかかわらず、ちゃんと漫才的なやりとりの面白さはそれはそれであって、全く石井さんの方は向いていないけれども石井さんに向けられた新山さんの言葉の言い回し、そういう部分の面白さもありました。

 

お客さんを巻き込んでいるという点では1本目の令和ロマンと同じにもかかわらず、こうも違うというのは対比として興味深いですよね。

このネタにおける観客への語りかけは、あくまでも進行上の流れの一つであって問いかけではないとでも言うんでしょうか。なんかそれこそ宗教的なものすら感じて、そこが面白くなっちゃいましたね。

 

一番私の中でツボだったのが、乖離の原因が数学と言いながら作った計算方法が、全く数学的な考えに基づいてないのが最高でしたね。

最初のそこのフリを頭に置いておくほど、見せ算の思考法がめちゃくちゃ主観的かつ数学的でないことが面白くなってきます。

 

最終決戦3組、というか全組の中でも一番漫才っぽくはない、少なくとも掛け合い感はないという意味でも異質なネタでしたが、やっぱりさや香は常に面白いことをやるなぁと。そう思わされました。

来年、めちゃくちゃ期待です(勝手にですがそろそろ決勝前に落ちる時期が来てもおかしくないかな...?という気もしています)。

 

 

ということで、今回はここまでです。

今回はルールの変更もあった大会でしたが、やはり最終的に面白くなるのがさすがM-1でした。

もうすでに次大会に思いを馳せていますが、来月はR-1もあるので、そちらも楽しみにしております。

 

ここまでお読み頂きありがとうございました。