【鬼無：10】＜脱出ゲーム　香川県からの脱出＞古の英雄と日本三大御霊

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鬼無（きなし）

カルメラ焼きを桃太郎に渡した。

「うーん、カルメラ焼きを犬に与えるのはどうかのう？　量にもよるが、糖分や塩分の摂取過剰にならぬか、気になるところではあるが」

ヤマトタケル「しかし、おじい様。このカルメラ焼きには別の使い道があります。
　是尾根（コレオネ）ファミリーのドン、ワニ是尾根は、このカルメラ焼きを苦手にしている様子」

「ヘル新聞で影響力を保ち続ける、ファミリーのゴッドマザーと同じ名前なのが嫌なのかもしれぬな」

「これはまだお主が持っていた方が良いであろう」
ヤマトタケルはカルメラ焼きを君に返した。

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「ここにいらっしゃいましたか、古の英雄であり、私の遠い祖先であられるお二方。ぜひ私たちに力をお貸し下さい」

「我々は、日本三大御霊と呼ばれております。この方はお2人の子孫にあたられる崇徳院殿。私は贈太政大臣、菅原道真と申します」

「そして吾輩が江戸総鎮守、平将門である！
　讃岐には縁もゆかりもないが、讃岐の国府が出した触れ書きに、江戸の氏子たちが憤っており、わざわざ駆けつけた次第」

「皆様が味方になってくれるのは心強い。将門殿、ご息女の夜叉姫殿には、たびたびお世話になっております」

将門「あのゲームでの夜叉姫は、吾輩の娘という設定ではないようだがの」

道真「もともと、テレビゲーム関連の企業は、讃岐国・香川県の観光振興にずいぶん協力してきました。そもそもここに桃太郎殿の像を寄贈したのも、あのゲームのパブリッシャーです」

ヤマトタケル「名前が『うどん』に似ているというだけの理由で、ヤドカリのようなキャラクターを使ったみやげ物が多数販売されておるが、あれもゲームのキャラクターだな」

将門「然り。常識的に考えたら、遅くともあんな条例が施行された時点で、香川県との契約を打ち切るのが筋ではないのか？
　困ったことに、あのヤドカリのようなクリーチャーときたら、契約を打ち切るどころか、むしろ条例施行後に香川県とのコラボをますます強化させている。奴はゲーム業界の裏切り者だ！」

道真「あのヤドカリが香川県内に存在すること自体が、条例の第11条『コンピュータゲームのソフトウェアの開発、製造、提供等の事業を行う者は、（中略）県民のネット・ゲーム依存症の予防等に配慮する』に違反するという解釈もできます」

将門「あのゲームを作った企業は今、神田明神の氏子地域にある。だが、ヤドカリに裏切りを指示した企業は別の場所にあり、手を出せないのが腹立たしい。
　ゲームの作者と、あのヤドカリの作者に対して、ヤドカリの裏切り行為についてどう思っているのか、聞いてみたいものだ」

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