【高松駅前:18】<脱出ゲーム 香川県からの脱出> ゲーム条例は中国のパクリ | ゲイムマンの日本縦断紀行

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ゲーセンでゲームをプレイし、1面クリア毎に増える“ゲーム路銀”を交通費にして日本縦断を目指す「ゲーセン紀行」でしたが、ゲーセン巡りよりも、普通の観光旅行の方が主になってしまいました。

現在このブログ上でゲーム『香川県からの脱出』を公開中。

※このページは、『脱出ゲーム 香川県からの脱出』の途中のページです。ゲームを最初から始めたいときは、「【脱出ゲーム 香川県からの脱出】タイトルページ」へ進んで下さい。

 

 高松駅前

 


右端のボタンを押してみた。

 


「バビロリローン!」

 


銀河総裁「あー、なぜ、とっくの昔に終わったイベントの展示物がここにあるかって? この時代の人々にとって、わしは時空を超えた存在なんじゃ」

 

i

 

「うー、県は多額の予算をかけて、情報技術について学ぶ施設を整備しおった。それなのに、あの条例がその金を全て無駄にしてしもうた。何とちぐはぐなことじゃ」

「あー、誰がこんな、迷信を信じ込んだ連中が作った条例のある土地で、ITについて学ぼうと思うじゃろうか。偽科学に踊らされて条例に賛成した県会議員にこそ、情報技術を学ばせるべきじゃろう」

 

「うー、前にも言ったが、あの条例に基づいて、教育委員会が県の予算を使ってパンフレットを発行し、県内の全小中学生に配った。
 教育委員会が発行したにもかかわらず、このパンフレットには、『ゲームをやりすぎると脳が萎縮する』などという、非科学的な文章が堂々と載っておる

「あー、しかもじゃ。意地の悪いことに、“ゲームによる脳萎縮”の文章と写真のすぐ近くに『WHO』の名前を記し、あれをまるでWHOが警告したかのように見せかけておる。
 うー、実はあの“ゲームによる脳萎縮”の文章と写真は、中国の大学生が書いた論文からの引用じゃ! それを教育委員会は、あたかもWHOが作ったかのように細工したんじゃ!

 

「あー、このようなパンフレットに県民の税金が使われたのも、ゲーム条例が、そういうことに県の予算を使うように定めたからじゃ。
 『県の予算を使って良い』と違う。『県の予算を使うように』じゃ!
 正確に言うと、『(県は)必要な財政上の措置を講ずるよう努める』と書かれじょる。
 うー、ほかにもこの条例では、ゲーム依存症対策と称して、さまざまな事に『必要な施策を講ずる』ことになっじょる。
 要は、県強付会と繋がりのあるゲーム規制論者に、どんどん税金を落とせる条例なんじゃ!」

 

ii

 

「あー、もともと未成年のゲームプレイ時間の規制は、中国が最近やり始めたことじゃ。中国では2019年から、ゲーム依存症対策として、18歳未満のゲームプレイ時間を、平日1.5時間以内、休日3時間以内と定めた
 この規制は2021年から更に厳しくなり、平日は一切プレイ禁止! 金曜と休日のみ1日1時間以内となっりょる」

「うー、香川県の条例は、プレイ時間を制限するというその内容といい、依存症対策という理由といい、全く中国のパクリであることがわかるじゃろう。
 あー、つまり県強付会の議員たちは親中派……というより、中国の政治体制に一方的に憧れを抱き、中国共産党の猿真似をして、ゲーム規制条例を作ったんじゃよ。
 うー、香川県が、中国の大学生の書いた論文を見つけて教育委員会のパンフレットに引用したことも、民主主義国家であればめいめいの家庭に任せるべき話を、政治マターで全県一律に規制してしもうたことも、そう考えればつじつまが合う」

「あー、もう半世紀以上前の話じゃが、わし自身は長年にわたって中国と外交交渉をし、日中の国交回復に努めた。中国人の友人も多い。
 じゃが、そもそも政治体制が全く違う外国の法律を、そっくりそのまま真似ようとは思わんが」

 

iii

 

「うー、この条例の問題はほかにもある。香川県の条例なのに、県外、さらには国外にまで影響が及ぶことじゃ。
 この条例は香川県在住者にしか影響を及ぼさないものだと、ほかの都道府県に住む人々の多くは高をくくっているようだが、それは大きな間違いじゃ」

 

「あー、特に、県外でゲームソフトやスマホアプリを作っている企業は、パブリッシャーもディベロッパーも、この条例が決して対岸の火事ではないことを把握せないかん。
 うー、なぜならこの条例では、『県内で利用できるネットサービスやビデオゲームの開発・製造・提供者は、同条例に協力しなければならない』と定められておるからじゃ! これは事業者が、県内にあろうが県外にあろうが関係ない

 

「あー、香川県以外に住むゲームファンにとっても影響があるのう。
 うー、制作者が、ソフトウェアを特定の国に販売・配信しないことは可能じゃが、特定の県だけというのは不可能に近い。
 ほだきん、特に海外の開発者は、日本全国まるごと販売を取り止めるケースもあり得る

 

「あー、実際、鳥取県で似たような問題が起こったことがあってのう。鳥取県は2020年から、“有害図書”に指定した書籍を、店頭だけでなく、インターネットで販売することも禁止しおった。
 これを受けて、大手通販サイトが、“有害図書”に指定された本の取り扱いを辞めたんじゃ。それによって、鳥取県だけでなく、日本全国で、これらの本を大手通販サイトから買うことが不可能になってしもうた

「うー、しかもじゃ。鳥取県はそれらの本を有害図書に指定する際、審査は行なったものの特に具体的な議論もなく、またなぜ有害図書に指定したのか、理由を一切明かさんかった。
 ネットでこのことが問題になってから、鳥取県は出版社に対して理由を説明する文書を送ったんじゃが、有害図書指定から既に半年以上が経っていた上、その理由いうんも、販売禁止にせにゃいけんくらいの大したもんと違うかった

 

「あー、こげな不透明なプロセスで、“有害図書”が指定され、鳥取県内での販売が禁止されることだけでも問題じゃがの。
 鳥取県1県で“有害図書”に指定されたせいで、北海道から沖縄まで、ネットでの購入が全くできなくなるいう、ごじゃはげなことが起こったんじゃ」

「うー、人口54万人の鳥取県の条例が、全国に影響を及ぼしたんじゃきん、人口100万人の香川県が、1億2千万人に影響を与える可能性は大いにあるが。甘く見てはいけん。
 そういえば鳥取にも、スナネズミのクリーチャーのマンホールがあったのう」


【高松駅前:19】へ進む。

 

 

※この作品はフィクションです。実在する人物・場所・団体等とは関係ありません。

 

 参考資料

ネット・ゲーム依存予防対策学習シート(香川県教育委員会)

 

「18歳未満は深夜のオンラインゲームを禁止、プレイは1日90分のみ」という規制が中国で設けられる(GIGAZINE 2019年11月8日)
 

ゲームは1日1.5時間まで、中国政府が未成年に極めて厳しい「ゲーム規制」を施す。さらに侵食される中国国民の個人情報保護(AUTOMATON 2019年11月12日)

 

中国、18歳未満のゲームを週3時間までに制限 金土日および祝日の20時~21時のみに(ねとらぼ 2021年8月30日)

 

中国ゲーム1.4万社倒産 正しくなければ規制…オンライン新作承認ゼロ続く(西日本新聞 2022年1月11日)

 

アングル:息吹き返す中国ゲーム産業、規制緩和で回復に期待(ロイター 2023年1月24日)

 

Functional and structural neural alterations in Internet gaming disorder: A systematic review and meta-analysis

(Yuan-Wei Yao, Lu Liu, Shan-Shan Ma, Xin-Hui Shi, Nan Zhou, Jin-Tao Zhang, Marc N. Potenza)(Neuroscience & Biobehavioral Reviews Volume 83, December 2017)

 

「ネット・ゲーム依存症対策オンライン勉強会」レポート―ゲーム依存症の「これまで」と「これから」について学ぶ(Game*Spark 2020年9月8日)

 

「有害図書」指定 ネット販売に影響で議論(NHK鳥取放送局『いろ★ドリ』 2022年10月7日)

 

「言いがかりともいえる内容」 三才ブックス、鳥取県の“有害図書”指定理由をPDF公開(ITmedia NEWS 2022年11月30日)

 

鳥取県の「有害図書指定理由」に関しての意見書(三才ブックス)

 

 よろしければこちらもお読み下さい(ゲイムマン(府元晶・竹谷新)による解説)

「ゲーム脳」とは何か? ~「日本人として非常に恥ずかしい」
(一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)『テレビゲームのちょっといいおはなし・3』より)

 

 

 

    
2019年香川県議会議員選挙

高松市(・直島町)選挙区

定数 15  立候補者 17

ゲーム規制条例に

賛成議員 5  反対議員 7  中立議員 3

 

 

 

 

 

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