手塚治虫作品に見る
未来の世界
1円天気のピーカンな29日、改装なった「ウィル愛知」で、愛知県で開催されている国際芸術祭「あいち2025」に関連して、上記のイベントが開催されました。テーマ作品の一つとして『来るべき世界』が選ばれ、そのテーマ作品に関連して、アニメーション映画『フウムーン』(1980)、『ブラック・ジャック』(2004-2006)より第39話「戦争はなおも続く」が上映されました、また、その後に息子の手塚眞氏によるトークショーの開催が開催されました。
最初のアニメ「フウムーン」は日本テレビの24時間テレビで1980年にスペシャルアニメとして放送されたものです。この頃は毎年手塚アニメのスペシャルが放送されていました。原作は1951年の「来るべき世界」という漫画で、『ロストワールド』『メトロポリス』と並んで、手塚治虫の「初期SF3部作」と呼ばれる作品の一つです。当時の東西冷戦を背景に、人類の存亡をめぐる大河ドラマが展開されています。当時はほとんどテレビを見ていなかったのでこのアニメは初めて鑑賞しました。音楽は大野雄二が書いていますが、要所でバッハのカンタータ「人の望みの喜びよ」の有名な旋律を使いテーマをより浮かび上がらせていました。当初の構想は1000ページの対策でしたが、しゅっばな者の都合で300ページまで削減を余儀なくされたという大作です。すでにこの作品に手塚キャラクターのひげおやじとお茶の水博士が登場しているのも驚きでした。原爆のせいで新人類が誕生しているという設定とともにこの時代でも相変わらず戦争が続いているというアイロニー設定、更にはA超新星が爆発して暗黒星雲が地球に押し寄せるという壮大な構成にびっくりさせられました。まあ、当時鑑賞したとしてもテレビの小さな画面でしか鑑賞できなかったことを考えると、大迫力のスクリーンと音響設備での鑑賞は手塚ワールドの見事さを再認識した次第です。
続いて2006年に放送された「ブラックジャック」は当時はゴールデンタイムでの放送であったことを考慮してAを見せる描写は廃して、なおかつ手術シーンも大幅に制限していたという制約の中で製作されていたというエピソードも後の講演の中では披露されていました。また、。上映されたのは39話「戦争はなおも続く」でしたが、この回は原作とは違い結末が作り替えられていることと子供向きに作られていることからピノ子の登場シーンが大幅に増やされていたそうです。
その第1回は以下のようなものでした。
第2部はいよいよ手塚誠氏が登壇しての講演会でした。
ロビーへには関連する展示も行われていました。
ロビーでの展示
また、1階のギャラリーでは小池信純氏(愛知県女性総合センター所長、鉄腕アトムコレクター)所蔵のフィギアを使った写真の数々が展示されていました。
また、こんな展示も予定されています。
さて、2029年は手塚治虫生誕100年になります。手塚治虫の生誕100周年に向けて、2028年に劇場アニメ『シン・ライオンキング』が製作される予定です。
手塚治虫生誕100年までのカウントダウンは始まっています。




















