パウル・クレー展 創造をめぐる星座 1 | geezenstacの森

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パウル・クレー展

創造をめぐる星座 1

 

 愛知県美術館で開催中の『パウル・クレー展 創造をめぐる星座』に行ってきました。この展覧会ではベルンのパウル・クレー・センターとの学術的な協力のもと、キュビスム、表現主義、ダダ、シュルレアリスムといったクレーと同時代の美術動向にも目を向け、他作家の作品とあわせて展示することで、クレーの独自性にとどまらずその同時代性や交流などにも焦点が充てられていました。

 

 この展覧会、この愛知県美術館では2025年1月18日~3月16日、その後兵庫県立美術館にて2025年3月29日~5月25日、そして静岡市びじゅつかんでの会期が発表されています。

 

入り口のデザインアートになっているのは「殉教者の頭部」と題された作品ですが、実際は小さな作品です

 

最初に飾られていた紹介文には次のような言葉が書かれていました。

「この世では、私を理解することなど決してできない。なぜなら私は、死者たちだけでなく、未だ生まれざる者たちとも一緒に住んでいるのだから。」

展覧会ホームページより

まあ、これはプロモーターがクレーを売り出すためのキャッチフレーズだったようですがこう言う孤高の画家のイメージ戦略がアメリカでは成功したようです。

この展覧会次のような場面構成になっていました。

 

1.詩と絵画

2.色彩の発見

3.破壊と希望

4.シュルレアリズム

5.バウハウス

6.新たな始まり

 

1.詩と絵画

 この時代はエッチング主体のモノクロの世界です。

 

パウル・クレー 老たる不死鳥(インヴェンションより)1905

 

パウル・クレー リリー 1905 これはのちの奥さんを描いています

 

パウル・クレー 折畳椅子の子供 1908

 

ヴァシリー・カンデンスキー/フランツ・マルク 年鑑誌「青騎士」1912

 

 

ヴァシリー・カンデンスキー 赤の前にいる二人の騎士たち 1911

 

ヴァシリー・カンデンスキー 赤と青と黒の中にいる三人の騎士たち 1911

 

パウル・クレー 無題 1914

 

2.色彩の発見

 

 ようやくクレーの作品に色彩が登場します。

 

パウル・クレー 北方の森の神 1922

 

ジャコモ・バッラ 太陽の前を通過する水星のための習作 1914

 

パウル・クレー チュニスの赤い家と黄色い家 1914

 

パウル・クレー マハメットのモチーフについて 1914

 

3.破戒と希望

 

 1914年という年は第1次世界大戦が勃発した年です。この影響により、パウル・クレーの作品にも大きな変化がありました。

 

パウル・クレー 淑女の私室での一コマ 1922

 

フランツ・マルク 冬のバイソン 1913

 

パウル・クレー アフロディテの解剖学 1915
 
パウル・クレー
 

兵士だったパウル・クレー どこにいるでしょう?

 

航空隊の整備士をしていたクレーは前線に出ることはありませんでした。

 

パウル・クレー インテリア 1918

 

パウル・クレー 破壊された村 1920

 

パウル・クレー 都市の描写 1915

 

ダダ 4,5合併号に掲載されたクレーの作品

 

フランシス・ピカピア 巻線 1922

 

 続きます。