新年から散財生活
年末にコンサートが続いたこともありね時間調整のために久しぶりに中古レコード店に顔を出しました。基本的に小生はクラシックのレコードはリアルタイムの発売時に買うのではなく一定の評価が確定してから買うタイプで、ブームには左右されません。そういう時を経てからナット真下購入するタイプでした。
今回捕獲したのは絞りに絞って5枚にしました。この後コンサートに行くのに荷物になっては困るからです。で、物色しているとカール・ベームのブルックナーの2枚組を見つけました。実は年末にブルックナーの記事を書いたとき、レコードでもう一度聴きたいと思って探したのですが、どうもオークションで死余分してしまっていたようで見つかりませんでした。もちろんCDでは所有していますが、やはりレコードの音は懐かしいものです。で見つけたのが限定版で発売された3番と4番がカップリングされた上記のレコードです。先にも書きましたがもともと4万は2枚組で発売されていましたがこのセットでは各曲が1枚にカッティングされています。1978年に発売されたもので第4番の方は原盤がA面はZAL13197/8、B面がZAL13199/200となっています。確かにこの時は初回プレスの限定盤でしたが、性根逞しいキングレコードはこののちK15C9068/9という番号で再発していますけどね。

今回初めて見つけたのが上の左側の「SYMPHONIC DANCE」と題されたレコードで、なんと「ALSHIRE」レーベルから発売されていたクラシックアルバムです。てっきり、この会社は101ストリングスのレコードを大量に発売していた会社です。で、オーケストラも初期はハンブルク国立フィルを使って録音していましたからまさにこのコンビがポップス用に101ストリングスの名前で録音していたような気がします。

このレーベルは60年代は日本コロムビアと提携したいましたが、クラシックのアルバムは一枚も発売していなかったと思います。そして、下記にこの「AUDIO SPECTRUM CLASSICAL SERIES」がラインナップされていますが、どうもイギリスのパイレーベルと契約していたようでエイドリアン・ボールト、ジョン・プリっチャード、エドワード・ダウンズの名前が散見されます。また、ハンス・ユルゲン・ワルターの名前も登場しますから

で、下がそのミューラー=ランペルツが指揮したリストのハンガリー狂詩曲第2番です。
3枚目はビエロフラーベクがブルノフィルを振ったヤナーチェクのアルバムです。1978年発売のアルバムで、録音は前年の1977年8月と12月に行われています。チェコにはスプラフォンがあり有名ですが、そのほかにオーパスやこのパントンといったレーベルがありました。いずれもマイナーなレーベルでチェコフィルを使った録音はできませんでした。ただ、ここでのブルノフィルはヤナーチェクゆかりのオーケストラということで興味があり手を取った次第です。ブルノフィルはその昔、まだクラシックを聴き始めた頃、ベートーヴェンのヴァイオリン協奏曲をピアノで演奏したレコードが出ていて、それFMで聴いて、痛く感動した記憶があります。ほとんどヴァイオリン協奏曲のピアノ版などレコードがなかった時代で、またそれがベートーヴェンのオリジナル作品ということでしたので非常に新鮮に聴こえたものです。ピアノはブルメンタール、式はイルジー・ワルドハンスでそこでバックを務めていたのがこのブルノ・フィルでした。まあ、今ではすっかり忘れ去られているのでしょうけどね。そのブルノ・フィルをビエロフラーベクが振っているのですから興味津々です。ただ、この録音は忘れ去られています。のちにビエロフラーヴェクはシャンドスにチェコフィルとこの曲を録音していますからそちらは聴くことができます。

今回はもう一枚もヤナーチェクのアルバムです。こちらはそのイルジー・ワルドハンスの指揮したブルノフィルのアルバムです。ワルドハンスは今ではイジー・ワルドハウスと表記するようですが小生の世代はワルドハンスでいいでしょう。こちらは本家というかスプラフォンが発売しています。1966年の録音で、あまり知られていない「ラシュ舞曲集」やバラード「ヴァイオリン弾きの子ども」、交響詩「ブラニーク山のバラード」などが収録されています。
下に貼り付けてあるのはその交響詩「ブラニーク山のバラード」です。
荷物にならないようにと選択したもう一枚はニキシュの「運命」でした。もともと1000円板でも発売されていたのですが、ついに購入せずにいたレコードでした。こちらは1500円盤に値上げされニュー・エオリアシリーズに投入された時のレコードです。この録音はエヴェレスト原盤として発売されたものですが、元々はDGGが録音したもので2013年にはDGGの100周年記念の50枚組ボックスセットにはCDで収録されているのですが、こちらも所有していないので今回捕獲しました。多分前のオーナーも一度しか聴かなかったのか発売時のファクトリーシールのカバーがついたままでした。厳密に言うと世界初録音ではないのですが、著名な指揮者によるフルオーケストラで録音されたものとしては録音史上初でしょう。
普通の録音は大きなラッパの前で演奏するので器楽曲が限度なんでしょうが、この録音では3つのラッパの前で録音したということではモノラルではありますが、れっきとしたマルチ録音なんでしょうなぁ。まあ、聴いてみてください。