第59回 白土会展
この展覧会は初めて出かけました。この後に続く「ポン・デ・ザール展」とも関わりのある展覧会ですが、東京都名古屋だけで開催されるという変則的な展覧会です。白士会は1961年に日展を脱会したメンバーで立ち上げた会で、創立以来60年以上経ち、常に従来の日本画の概念に捉われない自由な立場での作品作りを目指しているようです。
いつも通り、気に停まった作品を記録しています。
能楽(蘇莫者) 鈴木由紀子
仏智満入 柴田秀和
シャイメサールの城 鈴木三枝子
今回の展示ではインドの北西部にある「ラジャスタン州」にある「ジャイサルメール」を題材にした作品が多く展示されていました。ラジャスタン州西の果てにあるジャイサルメールは、かつてはシルクロード交易で繁栄した町でした。しかし、1869年のスエズ運河の開通や1947年のインド・パキスタンの分離独立によって国境線が途絶えたことで、交通の要衝としての役割は失われ、現在は砂漠に佇む小さなオアシスという印象の町です。往時の繁栄を今に伝える歴史建造物の偉容は、現在の人口20万人程度という人口規模からは想像できないほど圧巻です。
あお 酒井鉄男
パイプライン 森田良枝
カオスの街 加島昌子
龍神 加藤真恵
瞰古眺 坂倉由一
ゆかいなある日 太西由喜子
カラフルな水辺の森に隠れているワニやウサギ、木の葉の重なりを見て気づいた文字や動物の形をちりばめています。
鞍馬 今井登
千年の造形 藤原佳子
出港を待つ 辻マスヨ
古都麗紅 故 武田昭
午後5時 大島隆子
龍の子 出口尚子
揚(たこ) 加藤茂
ジャイサルメール 田中康子
文楽人形 倉知紀子
女王ゼノビア(パルミタ) 都築利子
民族衣装店(インド) 川上博子
サーカス 蒲野美智子
森の春 宮本和子
牡丹花 吉田祥子