愛知教育大学管弦楽団同窓会
第16回演奏会
アンコール
エルガー 威風堂々第1番
今回の編成 今度バスは8挺あります
17日は、愛知教育大学管弦楽団同窓会第16回演奏会に出かけて来ました。今回は盛りだくさんの企画で3部構成になっていました。最初は昨年のNHKの大河ドラマ(どうする家康)のメインテーマ暁の空が演奏されました。どちらかと言うと大河ドラマは見ない方なので、どういう曲かと言う事は全く予備知識がありませんでしたが、なかなかの佳曲です。こんな曲でした。
さて、2曲目は、久石譲のオーケストラストーリーズ(隣のトトロ)が演奏されました。組曲なのかなと思いましたが、そうではなく、要するに子供向けのピーターと狼のような音楽物語の形式で演奏されました。ということで、ここではナレーションが入り、音楽物語としての演奏でした最初にオーケストラの各楽器の説明があって、それから物語が進んでいきます。こういう形の演奏に接したのは初めてでしたが、なかなか面白い試みで、これから子供たちの音楽会にはこういう形での隣のトトロの取り上げ方もあるのかなあと思いました。
休憩を挟んで第二部はレスピーギの交響詩「ローマの祭り」 でした。ここでは舞台右手2階にパンダが設けられトランペット3本で演奏されました。またローマの祭りにはオルガンが使われていると言うことで、ここでもオルガンが大活躍でした。
レスピーギのローマ三部作の中では、このローマの祭りが1番難解な作品で、雑踏のような騒がしさが曲のあちこちで登場します。そういう中にもレスピーギらしい古典に即したテーマのフレーズがちりばめられています。「ローマの松」でもそうでしたが、よく聴くと旋律の中にドレミファソラシドの音階が隠されています。この曲でも第4曲の主権祭の最後では、この音階が逆行によってオルガンで盛大に演奏されていました。多分この曲自体、生で聞いたのは初めてなんですが、オルガンはあまり表には登場せず曲のバックボーンとして通奏低音的に使われている魅力があります。
バンダのトランペットは右手2階席でした
レスピーギの後にティンパニは中央へ移動です。
この曲だけでもトリとしては充分その役割を果たしているのですが、今回はこれが第二部の締めで、まだ今回のメインプログラムのサンサーンスの交響曲第3番は残っています。サンサーンスの第3番を聴くのは、このコンサートホールでは4回目位かもしれませんが、今回の演奏は比較的早いテンポで曲が演奏されていきました。あまり第一楽章がスローテンポではオーケストラが間延びしてしまい、ちょっと退屈な曲に聴こえてしまうので、今日位のテンポがいいのかなぁと言うのが印象です。個人的にはこの曲は第一楽章の第二部の方がオルガンの魅力を感じることができ、1番好きな部分です。今回はこのパイプオルガンが活躍すると言うことで、いつもは2階席に陣取って曲を鑑賞するのですが、ホールいっぱいに響くオルガンの音を楽しみたいがために、今回はわざわざ3階席で鑑賞することにしました。これは大正解でオルガンの響きとともに、ホール全体が揺るがせるような大音響が楽しめました
このオーケストラは、愛知教育大学管弦楽団同窓会というもので、要するにOBのオーケストラです。最後のアンコールには、そのOBたちが全員ステージに乗って、100名以上による大演奏でエルガーの「威風堂々第1番」が演奏されました。多分時期的にプロムスのラストナイトが近いと言う演出があってのことだと思いますが、なかなか楽しいプロムス前夜祭を楽しむことができました。