12 Sides Of Raymond Lefevre | geezenstacの森

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12 Sides Of Raymond Lefevre

 
曲目/
A1 Mozart's Symphony No.40 - Allegro 愛よ永遠に
A2 Raindrops Keep Falling On My Head 雨に濡れても
A3 Once Upon A Time In The West ウェスタン
A4 Flirt 青春に乾杯
A5 Handel's Largo ヘンデルのラールゴ
A6 MacArthur Park マッカーサー・パーク
B1 Mamy Blue マミー・ブルー
B2 Puppet On A String パリの操り人形
B3 Les Bicyclettes De Belsize 地平線の彼方に 
B4 If I Were A Carpenter カーペンターズに捧ぐ
B5 Soul Coaxing 薔薇色の心
B6 A Man And A Woman男と女
 
演奏/レイモン・ルフェーブル・オーケストラ
発売/1971英国
Barclay SAS1002 
 ディストリビュート RCA
 
 
 このアルバムはイギリスでしか発売されていません。そもそもレイモン・ルフェーブルのイギリスでの発売窓口はイギリスRCAでした。RCAにはヘンリー・マンシーニを初めロジャー・ウィリアムズ、などのアーティストがいましたが選曲にしてもイギリス人の好みとはやや違うものでした。お隣フランスのイージー・リスニングはヨーロッパ大陸の音楽を包含していたので人気になりやすかったのでしょうなぁ。このアルバムはそんな彼の1970年ごろにヒット曲を網羅しています。見ての通り、このアルバムは初めてレイモン・ルフェーブルの写真が使われていますが、こんなかっこいいジャケットはこのアルバムだけです。そしてなんとジャケット裏にも写真が使われています。
 

 

 この当時イギリスRCAから発売されていたレイモン・ルフェーブルのアルバムも紹介されています。右端のアルバムは1972年にフランスで発売された「Raymond Lefèvre No.12」と同じ女性の写真を使っていますが、タイトルロゴこそ違いますが、レコード番号は一緒ですから、アルバムには日本の「黒猫のタンゴ」、「夜明けのスキャット」、「ひとり寝の子守唄」が含まれています。また、真ん中の「マミー・ブルー」、左端の「ソウル・シンフォニー」はそのままのオリジナルアルバムが発売されています。このアルバムは、イギリスの「Mail Disc」という店から個人輸入したもので、ポール・モーリアやスタンリー・ブラックのアルバムと共に1975年3月26日に日本に届いたものです。当時の購入履歴によると曲名として理解できていたのは半分の6曲しかありませんでした。パソコンすらない時代で、自分のそれまでの知識でなんとか英語タイトルと日本語の曲名を導き出しています。「パリの操り人形」すら理解していませんでした。

 

発売元はしっかりとRCAとなっています
 
 このアルバムトップはモーツァルトです。交響曲第40番はこのレイモン・ルフェーブルの演奏がヒットしたことでフランスでは1972年に大御所シルヴィ・バルタンが「悲しみのシンフォニー」という邦題でヒットさせました。フランス人ながら語学に堪能で、シングルは「CARO MOZART」とイタリア語で歌っていました。レイモン・ルフェーブルはチェンバロをイントロに使い軽やかに仕上げています。
 

 

 

 ミシェル・ポルナレフの「バラ色の心」もこのアルバムで知りました。日本ではヒットしなかった曲ですが、こうしてルフェーブルが取り上げたことによって過去のアルバムまで売れるという現象が起きた作品です。

 

 

 

 この曲は、ピアノのメロデーで始まり、曲中でカスケードよりも急な「崖」から落ちる様な「ストリングスとコーラス」の合奏を2回、その逆で、低音から高音へ「駆け上がる」様な響きを、弦楽器とコーラスで奏でています。原曲のチリチリサウンドをうまく活かした名アレンジです。まあ、こんな曲が12曲含まれていてなかなかセンスの良いアルバムに仕上がっています。