ハルモニア・ムンディの魅力
曲目/
A面
1.ギョーム・ド・マショー:ノートルダム・ミサ曲より「キリエ」
2.ジョスカン・デ・プレ:モテトゥス「アヴェ・マリア」
3.ジャック・モデルヌ:ブランル
4.J・ダウランド:7つのラクリメ(涙のパバーヌ)より「偽りのラクリメ」
5.G・フレスコバルディ:トッカータ
6.J.J.V.エイク:涙のパバーヌ
7.フローベルガー:トッカータ第3番ト長調
8.ヴィヴァルディ:ヴィオラ・ダモーレ協奏曲ニ長調F-5、P.116. OP.63-1より第3楽章
9.ロカテルリ:合奏協奏曲 ヘ長調 OP.7-12より第3楽章
B面
1.ヘンデル「水上の音楽」組曲ニ長調より「アッラ・ホーンパイプ」
2.JSバッハ:ブランデンブルク協奏曲 第2番より第1楽章
3.バッハ:トラヴェルスフレーテ・ソナタ ニ長調より第3楽章
4.ハイドン:ホルン協奏曲ニ長調より第1楽章
5.モーツァルト:セレナード第12番ハ短調K.388「ナハト・ムジーク」より第1楽章
6.ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第4番より第3楽章
7.シューベルト:ハンガリ風喜遊曲OP.54
8.シューマン:きみにささぐ OP.25-1
9.ブラームス:甲斐なきセレナーデ OP.84-4
ハルモニア・ムンディ X-2
1973年発売
レコ芸の記事で取り上げたテイチクから発売された「ハルモニア・ムンディの魅力」のサンプラー盤です。この数年前までは「ハルモニア・ムンディ」というレーベルさえ知りませんでした。当時は「BASF」と組んでいて信頼が置けるなぁと、注目していたレーベルです。何しろ「アルヒーフ」と違い単一レーベルでグレゴリオ聖歌からブーレーズの現代音楽までも網羅していて、単一の価格帯でそれらを聴くことが出来たので重宝しました。これはそのレーベルの全体を知ることができる唯一のサンプラーでした。
レーベルの特徴から魅力的でしたし、当時のバロック音楽会の2大巨匠の言葉まで添えられていたのが印象的です。このサンプラーは郵送での販売で、記録によると1月25日に手元に到着しています。このレコードには当時はまだ発売されていない音源も収録されているというのも魅力でした。
今後の発売予定も網羅されていてそのラインナップはジャケットの豪華さと共に「アルヒーフ」の単調なデザインに比べて遥かに魅力的に移りました。そして、この当時は走りだったオリジナル楽器(本当は違いましけどね)使用という文言にも惹かれました。ただ、個人的には当時レコードの個人輸入をしていて、とりあえずは英語の通じる英国とアメリカの店に発注していました。実際に個人輸入を開始したのはちょうどこの年の初めからで、当時アメリカではRCAから廉価盤の「VICTOROLA」レーベルからこれらのレコードが発売されているのを確認していましたから、早速オーダーし、第1回の輸入の中にはコレギウム・アウレウムのブランデンブルク協奏曲全集やエリー・アメリンクの「アンナ・マグダレーナ・バッハのための音楽帳」などをユニュゥしています。ブランデンブルクは2枚組で$5.96、1枚ものは$2.98でした。
さて、このレコードサンプラーということで消極を中心に18曲、バロックからシューマンまでの作品が収録されています。このアルバムで注目したのは3曲目のブラン流です。ルネッサンス舞曲の典型的なものでここでは3つのブランルが演奏されています。このアルバムは1973年の2月25日新譜で案内されています。
6曲目はブリッヘンの演奏で一斉を風靡した「涙のパァバーヌ」です。ここではハンス・マルティン・リンデがプロックフレー手を吹いています。
下は7曲目のフローベルガーのトッカータ第三番です。ここではレオンハルトは1640年製のチェンバロを弾いています。
Rec. 11 April 1962, at Schloss Ahaus (Westfalen)
コレギウム・アウレウムの「水上の音楽」はレコ芸や朝日視聴室の水栓版になっていました。
コレギウム・アウレウムの「ブランデンブルクは小生の中ではディフェクトスタンダードです。ここでは収録されていませんがレオンハルトのチェンバロが魅力の第五番は何度聴いたことか。
最後はエリー・アメリンクのシューマンの「きみにささぐ」です。ピアノ伴奏はイェルク・デムスで1839年製のハンマーフリューゲルで演奏しています。