パーシー・フェイス/ブラック・マジック・ウーマン | geezenstacの森

geezenstacの森

音楽に映画たまに美術、そして読書三昧のブログです

パーシー・フェイス

ブラック・マジック・ウーマン

 

曲目/

 

 

編曲・指揮/パーシー・フェイス

演奏/パーシー・フェイス・オーケストラ

ブラス/ラルフ・オズボーン

トランペット/ビル・トール

サキソフォーン/アンソニー・オルテガ

パーカッション/アール・パルマー、ジャック・アーノルド、マーク・ホランド

ギター、ベース/

アル・ヘンドリクソン、ルー・モーレル、マックス・ベネット、レッド・カーランダー

ストリングス/アーノ・ニューフェルド

P:リチャード・ペリー

E:ジャック・ラティング

 

CBS SONY SOPN 44002 

lリリース 1971

 

 

 良くも悪くも1960年代後半からアメリカのムードミュージック(このころはまだイージー・リスニングという言葉は使われていませんでした)はヒット曲をアレンジした歌入りのアルバムばかりが発売されていて、このパーシー・フェイスをはじめ、ヘンリー・マンシーニ、レイ・コニフなどほとんど興味がありませんでした。唯一聞いていたのはフィードラーとボストンポップスのレコードだけだったでしょう。そんな中で、パーシー・フェイスはいち早くこのアルバムでロックサウンドを取りいけました。

 

 当時FM放送で流れた音楽に耳を奪われました。パーカッションの刻むリズムに乗ってストリングスとブラスがいいリズムで弾けています。主流のフレンチ・サウンドとは一味違う響きです。多分関光夫氏がMCを務めていた番組だと記憶しています。番組を丸ごとエアチェックしていましたから何度も繰り返し聴いたものです。このアルバムはそんな記憶があり、のちに中古盤で購入したものです。国内盤なのでジャケットの左上に「クアドラフォニック」とSQの表示があります。そう。このアルバムは4チャンネルレコードとしての第1回発売品なのです。ただ、当時各国で発売されたアルバムにはこのSQの表示はありません。

 

 
 下の写真で見ても、ソニーはイージーリスニングに力を入れていたのがわかります。トップこそアンディ・ウィリアムズですが、2枚目がこのパーシー・フェイス、3枚目がレイ・コニフのアルバム、系列のエピックではトップはチェイス、そして、4枚目にカラベリのアルバムがラインナップされています。上段にはクラシックのアルバムが紹介されていますが、時代的にバーンスタインものが4点ブーレーズが1点、電子音楽ものが2点ブラス・パーカッションものが3点などとなっていますが、バーンスタインものなんかは1枚2,400円の価格がついています。
 

 

 日本盤は見開きジャケットで、4チャンネルSQ方式の説明が封入されています。

 

 

 まあ、結局はマトリックス方式ですからスピーカー結線だけで4チャンネルステレオが再生できることもあり、あっという間に廃れてしまいましたけどね。

 

 さて、このアルバム当時のヒット曲が網羅されています。1971年発売ということで、サンタナのヒット曲が2曲含まれています。もっとも「僕のリズムを聞いとくれ」はティト・ブエンテの曲で1962年の作品なんですが一般にはサンタナがカバーしてヒットしたのでサンタナの曲として認識されています。他にも、ビートルズの「サン・キング」、ブレッドの「イフ」なんかは従来のストリングス主体の編曲で昔のパーシー・フェイスらしさも残したアルバムになっています。