フランク・プゥルセル/ある愛の詩 | geezenstacの森

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フランク・プゥルセル/ある愛の詩

 

曲目/

A面
①ラブストーリー 
②エルコンドルパサ 
③長く曲がりくねった道 
④同情 
⑤アン・ラオ・デ・ソル 
⑥ワンダリンの星 
B面
①イエロー.リバー 
②Concerto Pour Une Voix 
③ジェット機で出発する 
④あなたの近くに 
⑤ベビーシッター 
⑥スノーバード

 

演奏/フランク・プゥルセル・グランドオーケストラ

 

EMI ODEON OP−80136

 

 

 1971年に発売されたアルバムです。この映画はにほんでは1971年のがつに公開されていますが、このアルバムはそれに先立って発売されています。オリジナルサントラはピアノで切なく開始されますが、このフランク・プゥルセルはなんと、シタールを使って開始され、映画のイメージとかけ離れていてびっくりしたものです。そんなことでこの演奏はヒットしたとは記憶していません。

 

 

 このアルバムの日本盤は映画のシーンから映像を引っ張ってきていてジャケットを作っています。当時はデラックスアルバムと言って見開き式の仕様になっていますが、安直に貼り合わせてあり、裏面はオリジナルのジャケットを使っています。それが3曲目に収録されているビートルズ・ナンバーの「ザ・ロング・アンド・ワインディンク・ロード」です。メロディラインよりもリズム・セクションを前面に出したアレンジで当時としては斬新すぎました。

 

 

 アルバム本来のタイトルナンバーは「SYMPATHY(哀愁の季節)」です。この曲はイギリスの4人組「レア・バード」が1970年に発表した曲でフランスでも大ヒットしたことからこの曲をメインに据えてフランス本国では発売されています。こんな曲です。ちなみに日本語タイトルは「哀愁の季節」ですが、英語圏では「Rare Bird」というタイトルになっていました。なかなか渋い曲ですが佳曲です。

 

 

 「コンドルは飛んでいく」はアルバム「ゴッドファーザー」にも収録されていましたがオリジナルはこのアルバムで発表されています。これはしっとりとしたプウルセルらしい演奏に仕上がっています。

 

 

 このアルバムで最も気に入っているのはイギリスの3人組「クリスティー」が1970年にヒットさせた「イエロー・リバー」でしょうか。軽快なテンポの曲で原曲も素敵です。フランク・プゥルセルはそれをストリングスに乗せていいアレンジを施しています。フランスでは「L'Amerique」というタイトルでジョー・ダッサンがカバーしてヒットさせています。

 

 

 そして、こちらが原曲です。

 

 

 このアルバムにはサン・プルーのヒット曲、「二人の天使」も収録されています。実はこの曲1970年の5月ごろ「オールナイト・日本」のパーソナリティだった高岡遼一郎氏がまだタイトルも決まっていない時に「二人の天使」という邦題をつけて放送したのがヒットにつながったきっかけだそうです。もともとのタイトルは「声楽のための協奏曲」で、サン・プルーはダニエル・リカーリのスキャットを取り入れてヒットさせています。スキャットはないですがいいアレンジです。

 

 

 他にもピーター・ポール・アンド・マリーの「悲しみのジエット・プレイン」なんて曲も収録されていて、アルバムトータルではかなり聞き応えのあるアルバムになっています。