ロココ・ジャズ II | geezenstacの森

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ロココ・ジャズ II

 

曲目/

1.キラキラ星変奏曲/モーツァルト    6:10

2.組曲第4番より サラバンド/ヘンデル    4:33

3.幻想曲ニ短調 /C.P.Eバッハ   5:15

4.幻想曲ハ短調/モーツァルト    9:24

5.トッカータとフーガ/バッハ ニ短調    7:22

6.ラメント /バッハ   4:56

7.春へのあこがれ/モーツァルト    4:11

8.ディヴェルティメント ニ短調よりメヌエット/モーツァルト    4:43

9.ダウン・バイ・ザ・リヴァーサイド/アメリカ民謡    4:58

 

ピアノ/オイゲン・キケロ

ベース/ハンク・ハバーホック

ドラムス/ジョン・エンゲルス

 

録音/1987/06/06-08 ヘンダル・サウンド・スタジオ、ローネン、オランダ

P:木全誠、Wim Wigt

E:Jan Kranendonk

 

BMG BVCJ-5023(原盤BAYSTATE)

 
 
 オイゲン・キケロが1987年に録音したアルバムです。ジャック・ルーシェもそうですがクラシック・ジャズは1960年代はそこそこブームになり、「ジャズとクラシックの融合」などともてはやされたものですが、1970年代になるとバタッと人気がなくなり、ジャック・ルーシェもこのオイゲン・キケロも影を潜めていました。それがデジタル時代の到来とともに復活し、1983年にオイゲン・キケロは「春の歌」を発表し、それに呼応するようにジャック・ルーシェも1984年に「デジタル・プレイ・バッハ」を発表しています。キケロはその後、対抗するかのように1985年に「ジャズ・バッハ」を発表し、これが復活第3作となるものでした。上記の曲目は日本だけのタイトルで、諸外国では以下の曲目表記になっています。
 

Rococo in Rock    6:10

Sarabande for Angelique    4:33

Philipp's Swinging Fantasia    5:15

Fantasia in Jazz    9:24

Toccata Et Fuga D Minor    7:22

Friedemann's Lamento E Minor    4:56

Sehnsucht Nach Dem Frühling    4:11

Menuette in Blues    4:43

Riverside in Rondo    4:58

 

 これはこのジャンルに対する認識の違いなんでしようかねぇ。日本はクラシック風ジャズというふうに捉える傾向にあり、外国ではジャズの亜流という認識で、ジャズ・クラシックとしして認識しているのではないでしょうか。つまり、あくまでもジャズだから、曲名も「Rococo in Rock」となり、日本は「キラキラ星変奏曲」のジャズアレンジとしての捉え方なのでしょう。冒頭は全く違うメロディで始まりますが、どこと無くモーツァルトっぽい響きです。そして、聴き慣れたきらきら星が始まります。ひとくさり主題が奏でられるとジャズ風な変奏曲になっていきます。

 

 

 2曲目はヘンデルの組曲第4番よりサラバンドです。これはきっちりと最初から主題が提示されますからわかりやすいですねぇ。

 

 

 原曲を知っているクラシック通ならば結構楽しめる選曲ですが、小生のようななまじファンは結構面食らいます。あとは聞いてわかるのはバッハの「トッカータとフーガ」ぐらいでしょうかねぇ。ピアノとともにドロドロと響き渡るドラムスの音が印しよう的です。

 

 

 小生は結構このクラシック風ジャズが好きでつ編めていますが、やはりいいですねぇ。ただ、オイゲン・キケロは1997年12月にスイスはチューリッヒで亡くなっています。

 

 さて、ほとんど忘れ去られていますが、ギュンター・ノリスというジャズ・ピアニストもいました。こちらは同じトリオでもヴィヴァルディをジャズにアレンジしていました。こんな演奏でした。

 

 

 機会があったら、コトラも本格的に取り上げてみましょうかねぇ。