第4回めいおんブリティッシュ・ブラス定期演奏会
曲目
アンコール
1.Midnight Euphonium - Goff Richards
2.Hine e Hine - Peter Graham
3.El Cumbanchero - Rafael Hernandez
水曜日は「第4回めいおんブリティッシュ・ブラス定期演奏会」へ出かけました。このコンサート、告知が徹底しておらず、名古屋音楽大学のHPにも掲載されていませんでした。なおかつツイッター上のみで入場無料としながら事前登録を要求していました。こんな状況ですからお客さんが来ないのも当然ですわなぁ。会場は開始時間になってもホールの3/4は空いていました。
会場の中村文化小劇場
でも、昨年の10月29日に開催された「めいおん音楽祭」での演奏会は満員のお客さんでしたから、今回のコンサートの告知方法がいかに徹底していなかったかがわかろうかというものです。
このコンサート、ブリティッシュ・ブラスということで木管楽器類のない編成での演奏会です。そして、全てイギリスの作曲家による作品が並べられました。ゴフ・リチャーズはブラスバンドのための作品をたくさん残している作曲家、編曲家です。最初の曲は「開拓者、先駆者」という意味です。
2曲目も田舎の田園風景を描いた曲で、どこか懐かしさを感じさせる曲に仕上がっています。
イギリスの作曲家のピーター・グレアムですが、ここでは茶目っ気たっぷりにアメリカの60年代の漫画映画の雰囲気を持った曲です。我々には懐かしい「トムとジェリー」の雰囲気の旋律の中に、ベートーヴェンの田園やブラームスの子守唄が顔を覗かせるのはご愛嬌で、追っかけあいの楽しさに溢れた音楽です。
次のボーン・ウィリアムズの「ヘンリー五世」は再演です。どこかで聴いたことがあるなぁと思ったら、この曲は昨年の「メイオン音楽祭」で演奏された曲でした。
後半のプログラムは今回のコンサートの目玉、フィリップ・ウィルビーの「ユーフォニアム協奏曲」です。ソロを務める山崎由貴さんは、名古屋音大を卒業し、東京芸術大学で別科終了後各種コンクールで入賞、2022年には「バンドジャーナル」雑で、ユーフォニアムのワンポイントレッスンを担当していました。曲は4楽章形式でかなり前衛的な作品ですが、ユーフォニアムの重要なレパートリーになっています。
ソロアンコールは「ミッドナイト・ユーフォニアム」という曲が演奏されました。これは、馴染みやすい曲でユーフォニアム版の「星に願いを」的な曲です。
プログラム最後は再び、ピーター・グレアムの「ゲール・フォース」です。アイルランドに住むゲール(ケルト)人の民族力を意味し、ケルト特有の旋律が全曲を支配しています。
アンコールの一曲目は「ヒネ・ヒネ」です。ゆったりとした曲で最近の傾向のアンコール曲でしょう。
そして、最後には「エル・クンバンチェロ」が演奏されました。多分十八番の曲なんでしょう、溢れるリズム感の中でこの名曲が躍動感あふれる演奏で、最後は手拍子まで入り、会場が一体感になって楽しめました。