ゴールデン・ビリー・ヴォーン 2 | geezenstacの森

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ゴールデン・ビリー・ヴォーン 2

 

曲目/

A:

1)It's A Lonesome Old Town

2)Love Letters In The Sand

3)I Left My Heart In San Francisco

4)Love Is A Many-Splendored Thing

5)Fascination

6)Some Enchanted Evening

7)Ebb Tide

8)Canadian Sunset

B:

1)Wonderland By Night

2)Petite Fleur

3)Washington Square

4)Theme From A Summer Place

5)Skater's Waltz

6)Autumn Leaves

7)Twilight Time

8)Smoke Gets In Your Eyes

 
演奏/ビリー・ヴォーン楽団
 
日本ビクター SWG-7015(DOT原盤)
 
 
 このレコードでも「ビクター・ワールドグループ」という表示がありますが、このドットを含めて当時は「COSDEL」というメーカーがこれらのレーベルを束ねていました。キングは「SEVENSEAS」で纏めいてたのと同じ理屈なんでしょうが、ビクターはレーベル名まできちんと打ち出していました。この「COSDEL」のもとには、1950-60年代にかけてElektra, Atlantic, Dot, Imperial, United Artists, Vox, Top Rank, 20th Century Fox, Colpix, Roulette, World Pacific, Folkways, Vee Jayというレーベルがまとめられていました。
 
 この第2週はベテランの永田文夫氏が解説を書いています。みたとおり、この2週では懐かしの名曲がずらりと並んでいます。冒頭の「It's A Lonesome Old Town」は砲台が「白い夜霧のブルース」と言いますが、ビリー・ヴォーンが1961年に取り上げるまでは「淋しい町」というタイトルがつけられていました。ネーミングも大事ということですな。

 

 

 2曲目はパット・ブーンの歌声で馴染みがありますが、ここではストリングスを前面に出して、サックスは控えめに演奏されています。

 

 

 「我が心のサンフランシスコ」には思い入れがあります。このサンフランシスコにまつわる曲ばかりを収録したCDを持っているからです。こちらの方で記事にしています。そこではトニー・ベネットのボーカルの収録でしたがこうしてインストで聴くとまた別の味わいがあります。

 

 

 名曲揃いですが、ビリー・ヴォーンで「魅惑のワルツ」は初めて耳にしました。普段マントヴァーニヤフランク・チャックスフィールドで聴いているので、ちょっとストリングスが薄いのが難点でしょうか。

 

 

 「引き潮」あたりも初めて聴く演奏ですが、ビリー・ヴォーンらしさは全く感じられないアレンジです。「カナダの夕陽」はユーゴ・ウィンターハルターのものが知られていますが、ビリー・ヴォーンはここではピアノをフューチャーとて近づけてはいますが、本家にはかないませんなぁ。ベルトめケンプフェルトでヒットした「星空のブルース」もイマイチ冴えません。何しろこちらはトランペットが主役でお得意のサックスがないですからねぇ。

 

 それらの中では「ワシントン広場の夜は更けて」はオリジナルがヴィレッジ・ストンパーズというグループだったこともあり、比較的聴ける演奏になっています。

 

 

 「夏の日の恋」は定番はパーシー・フェイスですが、まあ、聞けないことはありません。

 

 

 本領発揮はやはりテナーサックスが活躍する曲でしょう。「トワイライト・タイム」なんかは本来はスリー・サンズの演奏が知られていますが、これはビリー・ヴォーンも捨てたものではありません。

 

 

 ノスタルジーに興味のある人はいいかもしれませんが、あまりビリー・ヴォーンらしさは感じません。そういう意味ではレパートリーは限られていたんでょうなぁ。