オーマンディ~バッハ・アルバム | geezenstacの森

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オーマンディ~バッハ・アルバム

 

曲目/

1.トッカータとフーガニ短調 BWV565[オーマンディ編] 9:10
2.カンタータ第156番より アリオーソ[A.スミス編] 4:30
3.小組曲(アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳より)[T.フロスト編] 7:27
(1)メヌエット ト長調 BWV Anh. 114 
(2)ミュゼット ニ長調 BWV Anh. 126
(3)御身が共にいるならば BWV508
(4)行進曲ニ長調 BWV Anh. 122
4.われらが神は堅き砦[A.ハリス編] 2:22
5.カンタータ第147番より 主よ、人の望みの喜びよ[L.カイエ編] 3:18
6.小フーガ ト短調BWV578[W.スミス編]  4:00
7.パッサカリアとフーガ ハ短調BWV582[オーマンディ編] 12:50
8.無伴奏ヴァイオリン・パルティータ第3番 ホ短調BWV1006よりプレリュード[クライスラー/スミス編]  3:45
9.管弦楽組曲第3番より G線上のアリア 5:45
10.カンタータ第208番より 羊は安らかに草を食み[ウォルトン編] 5:42
11.甘き死よ来たれ[J.テイントン編] 3:35
12.カンタータ第14番より 目覚めよと呼ぶ声あり[オーマンディ編] 3:58
13.トッカータ、アダージョとフーガ ハ長調 BWV564[オーマンディ編] 16:22
 

指揮/ユージン・オーマンディ

演奏/フィラデルフィア管弦楽団
録音】
1960年1月31日(1、13)、1960年4月10日(7)、フィラデルフィア、ブロードウッド・ホテル、
1968年2月27日(2)、1968年5月8日(3)、1968年3月6日(4)、1968年3月11日(5、6、10)、1968年5月19日(8)、フィラデルフィア、タウン・ホール、
1959年3月30日(9)、1968年5月6日(11)、フィラデルフィア
 

Columbia Masterworks – MG 30072

 

 

  このアルバムはレコード時代には日本で発売されたことはないと記憶しています。アメリカでは1970年に発売されています。輸入レコードのバーゲンセールで見つけて購入したものです。最初はただの「バッハ・アルバム」というタイトルに惹かれたのですが、よく見るとバロック書体でオーマンディ、フィラデルフィアと書かれています。慌てて裏ジャケットを見ると、バッハの名曲の曲名がずらりと並んでいます。オーマンディにバッハアルバムなんてあったか疑わしかったのですが緊急捕獲したものです。

 

 バッハの編曲ものといえばストコフスキーのものが有名で、CD時代になっても続々とリリースされています。ところがこのアルバム、よく見るとオーマンディが編曲したものが混ざっていて、くだんのストコフスキーの編曲ものは一曲も含まれていません。オーマンディのこだわりなんでしょうなぁ。まずはそんなオーマンディ編曲の「トッカータとフーガニ短調 BWV565」です。

 

 

 オーマンディの編曲はそれこそ、フィラデルフィアサウンドを全面に押し出した編曲で、ストコフスキーのものよりややマイルドな味付けになっています。比較のためにストコフスキーの演奏も貼り付けます。

 

 

 オルガン曲でもう一つ有名なのは「小フーガト短調でしょうか、こちらはウィリアム・スミスによる編曲版での演奏です。

 

 

 そして、ルシエン・カイエ編「主よ、人の望みの喜びよ」は、オーマンディがフィラデルフィア管の共同指揮者に就任後最初の演奏会で初演した所縁の作品です。

 

 

 最後は「パッサカリアとフーガ ハ短調BWV582」です。これもオーマンディの編曲とうことでこのアルバムでしか聴くことができません。

 

 

 さて、このアルバムはレコードでしか発売されませんでした。しかし、2013年にタワーレコードがこれを復刻しています。このLPの曲目にプラスして、

 

* J.S.バッハトッカータ、アダージョとフーガ BWV564

*J.C.バッハ 2つのオーケストラのためのシンフォニア 変ホ長調作品18-1

*J.C.バッハ 2つのオーケストラのためのシンフォニア ニ長調作品18-3

*W.F.バッハ 2つのフルートと弦楽合奏のためのシンフォニア F.65

*C.P.E.バッハ 管弦楽のための協奏曲ニ長調

の5曲を追加収録しています。ただ、オーマンディはRCAにもバッハ・アルバムを発売していました。ここはやはり大バッハの曲目で揃えて欲しかったものです。

 

 ちなみにこのLPのジャケットはバッハの子供達が一緒に写真に収まっています。バッハは生涯に2度結婚し、十一男九女の20人の子供をもうけましたが、10人は夭逝し、成長したのは男子六人と女子四人の10人に過ぎませんでした。ここではその10人の子供達が写真に収まっています。