12月の散財
ほとんど盛り上がってないような気がするベートーヴェン生誕250年イヤーですが、11月末には各社の投げ売りでもあったかのような賑わいで、HMVのオンラインサイトで、ワーナーの「ベートーヴェン 作品全集 2020」という80枚組のボックスセットが6,590円という破格値でセールされていたのでポチってしまいました。
ワーナーカラーではなく以前のカラヤン全集のようなEMIカラーのレッドボックスです。こういう全集では、自社だけではまかないきれない音源をあちこちから借りて全集の形を取っていますが、このワーナー版の全集もその例に漏れず、競合のデッカ、DGを始めベルリンクラシック、Simax、BIS、ナクソス、ブリリアント、ノンサッチなどからも音源を借り受けています。
生誕200年の1970年はレコードの時代で、主だった主力作品で全集を作っていたEMIですが、今回はメンツを捨てて本来の全集を発売したということでしょう。グラモフォンは交響曲全集を3種類も収録するなど無駄が多いのに比べてスッキリしています。今回ソニーがこのイベントに参加しなかったことは意外ですが、他にもナクソスやブリリアントからも同様な全集が出ています。その中で、コスパを考えるとワーナーが一番でしょう。
こういう全集ものは既存の録音をボックスで発売するのが一般でしょう。DGのものなんかほとんど単品で持っているものということもありあまり触手は動きません。ブリリアントしかり、ナクソスしかりです。その中てEMIの音源はレコード時代はほとんど持っていなかったのも幸いしています。交響曲では単品で持っているのは「田園」ぐらいで、ピアノ協奏曲、ヴァイオリン協奏曲、ピアノ・ソナタ、弦楽四重奏曲など全く音源を所有していないのも決め手でした。
このベートーヴェンの交響曲第1番は1990年の録音ですが、若者中心の演奏者をピリオドスタイルに染めて、非常に若々しい表現を作り出しています。いい全集がまた一つコレクションに加わりました。
今年の年末はこの全集を以前購入したソニーの60枚のボックスセットと比較しながら楽しむことにします。