恋は水色/ホルスト・フィッシャー | geezenstacの森

geezenstacの森

音楽に映画たまに美術、そして読書三昧のブログです

 

恋は水色/ホルスト・フィッシャー

 

曲目/

1.恋は水色

2.ラ・ラ・ラ

3.ラスト・ワルツ

4.コングラチュレイション

 

トランペット/ホルスト・フィッシャー

演奏/ウェルナー・ミューラー・オーケストラ

 

ロンドン LS177

発売 1969

 

 

 

 このコンパクトLPは前年の1968年に発売された「恋は水色/黄金のトランペット・デラックス」というアルバムからセレクトされた4曲が収録されています。日本ではロンドン・レーベルで発売されていますが、原盤はテルデックです。この17cmLPデザインは30cmLPと同じものを使用しています。

 

 

 フィッシャーは1930年にドレスデン近郊のオーバーヘルマースドルフで生まれました。 1950年代初頭はシュトゥットガルトのアーウィンレーンのラジオダンスオーケストラのメンバーとして活躍後、ベルリンのウィリアム・バーキング、RIASオーケストラ、ヴェルナー・ミュラーオーケストラ、さらにケルンのクルト・エーデルハーゲンとも共演しています。この中でも、ヴェルナー・ミュラーとのツアーは世界的に大成功でしています。  アメリカの雑誌「ダウンビート」によると、彼は1950年代には世界のトップトランペット奏者の一人として評価されています。 彼は1986年にケルンで55歳で亡くっています。

 

  当時はポール・モーリアの「恋は水色」は日本でも爆発的にヒットしていましたが、小生はこのホルスト・フィッシャーのものも良く聴いていました。

 

 

 ストレートに伸びるハイトーンのトランペットが魅力的です。一方バックを務めるウェルナー・ミューラー(1920-1998)は、1943年にヘルムート・ツァハリアス楽団へ入団、1946年にはクルト・ヴァイマン楽団にてトロンボーン奏者として活動した後、1948年にベルリン・RIAS放送局に招かれ専属オーケストラの指揮者となる。ラジオ局専属オーケストラでは数多くの楽器をこなすマルチな才能が発揮され、数々のダンス、ラテンミュージックを演奏し、ドイツ国内でも人気の指揮者となります。1954年にはリカルド・サントスという別名でラテン・ムード系を中心とした活発な演奏活動を行い、ドイツ以外の世界各国でも名声を得ています。このリカルド・サントスとしてはポリドールに数々のアルバムを録音しています。多分日本では、我々の年代だとこちらの名前の方が知られているでしょう。ただ、小生はこのレコードでウェルナー・ミューラーを知りましたからこの名前の方が親しみがあります。そして、この名前の方が本名なのです。

 

 

 この曲ではコーラスまで取り入れています。ホルスト・フィッシャーをフューチャーしたアルバムでは彼のトランペットをいかいために、ストリングスをかなり前面に出してアレンジしています。ただ、何処となくラテンのエッセンスも感じます。

 

 

 このアルバムで実は一番好きな曲です。一時、クリフ・リチャードにはまっていましたが、そのクリフが1968年にヒットさせた曲です。この曲はイギリスの名コンビであるビル・マーチンとフィル・コールターの共同による作詞・作曲です。1968年のユーロビジョン・ソング・コンテストにクリフ・リチャードがこの歌を引っ提げて参加したとのことですが、その成績については語られていませんのであまり良くなかったのでしょうか。


 それでも全英1位に輝いていますのでさすがはクリフ・リチャードといったところなのかもしれません。日本でも1968年5月から9月にかけてヒットしていました。ホルスト・フィツシャーのハイトーンのトランペットの響きがかっこいいですねぇ。

 

 

 さて、最後は「ラスト・ワルツ」です。朗々と歌い上げる音色はあくまでストレートに聴く人に突き刺さってきます。