第3回愛知大学名誉博士
平松礼二画伯特別展覧会
18日の月曜日は、愛知大学豊橋キャンパスの愛知大学記念館2階 名誉博士記念室で開催されている「平松礼二画伯特別展覧会」へ出かけてきました。平松氏は東京生まれですが、愛知県立旭丘高等学校美術科から愛知大学法経学部を卒業したという異色の経歴の持ち主です。
この平松礼二氏も、2000年新年特別号から11年間月刊「文藝春秋」132冊の表紙画を担当、日本を代表する画家のひとりです。奇しくも昨日取り上げた松村公嗣氏は平松氏の後輪引き継いで2011年から書き続けています。この時期に名古屋と豊橋で同じような企画が展示されるとは思いませんでした。
今回の平松氏の作品はご自身が厳選した作品ということで、見応えがありました。この展示会、写真撮影がOKというのも太っ腹ですが、さらに展覧会のパンフレットも無料で配布されていました。さすが商業主義に毒されない学問の府、愛知大学です。
展示室は第8室まであり、それぞれテーマが設けられて展示されています。主展示室にはそれぞれ屏風が置かれ場を引き締めています。
第1展示室 東海地方中心作品1
「路・木曽輪中流転」 1988年
第2展示室東海地方中心作品2
「路一月の雨」 1997年
第3展示室 日本各地作品
「路・白い波の彼方へ」 1992年
2003年1月号を飾った名古屋城です。
第5展示室 フランス・ジャポニスム 1
「フランス屏風・春の曲」 1998年
ジュヴェルニー 薫風 2016年
ここでは「路・木曽谷」と題した作品が同じ題材で春夏秋冬のシリーズで描かれていました。まさに圧巻です。
春の奏
夏の奏
秋の奏
冬の奏
第9室の談話室には展覧会の画集や著作物が閲覧できるように並べてありました。
氏はモネの睡蓮の池に足繁く通い500作ほど捜索しています。現在はジャポニスムに没頭しモネの池を日本画として料理し作品にしています。そして、2013年にモネの故郷にあるジヴェルニー印象派美術館での「平松礼二・睡蓮の池 モネへのオマージュ」展(2013年)のオープニングの時にこんなふうにスピーチしています。
{{{「モネや印象派の画家たちが、江戸の浮世絵の絵師、葛飾北斎や喜多川歌麿に恋をして、印象派の中に確固たるジャポニスムの流れが生まれた。そして、浮世絵の国からやってきた平松礼二が、モネに恋をし、モネのジャポニスムという世界を料理した。いつの日か、平松に恋をする誰かが登場して、私を料理してくれる。こうした交換によって、美は永遠につながっていくのだと思っています」}}}
この展覧会では、別室で「Hiramatsu à Giverny ジヴェルニー印象派美術館「ジャポニスム/印象派」展から」を上映しています。