京都旅 2019 その5 伏見稲荷大社から石峰寺
実は任天堂の前を抜けて師団街道に出て市バスに乗ろうと思っていたのですが、次のバスが30分後ということで、バスは諦め伏見街道に戻って伏見稲荷大社に行くことにしました。東福寺から伏見稲荷大社は歩いてもそれほどの距離はありません。街道沿いですからウィンドショッピングしているとすぐに着いてしまいます。

この日は日曜日ということもあり、山道は観光客、参拝客でごった返していました。

稲荷大社正面から。ちょっと雲行きが怪しく、天気予報では曇りだったのですが小雨が降ってきました。


神楽殿ではちょうど神楽が始まろうとしていました。

妻のリクエストで千本鳥居へ向かいます。

雑誌なんかでは鮮やかな朱色で紹介されていますが、今はやや色あせている鳥居が多いです。そういうことでは妻は少々がっかりしていました。

根上りの松


奥社までの千本鳥居は実際には860本ほどだそうで、伏見稲荷全体では9000本弱あるそうです。

雨も降ってきましたし、あまりにも人が多いため、三ツ辻まで歩いて引き返しました。

河原の石が結構濡れています。

JR稲荷駅前で雨宿りです。雨は降ったり止んだりの天気です。すぐに青空も覗いてきます。そこで、「石峰寺」に向かうことにします。


JR稲荷駅のすぐ南に旧東海道線の遺構跡がありました。

そのランプ小屋です。現在のJR東海道線・京都駅~山科駅間にある「東山トンネル」が開通するまでは、東海道線は京都駅からいったん稲荷駅まで南下したのち現在の東名高速道路に沿って山科、大谷、馬場(膳所)を結んでいました。

すぐ南の踏切を渡らずに左に折れて進みます。狭い道で車の通り抜けはできません。壁を乗り越えて「チロリアンランプ」が見事に咲いていました。

しばらくその道を進むと右手に「ぬりこべ地蔵」が見えてきます。小さなお堂にまつられた高さ1メートル程の大きさのお地蔵様。このお地蔵様が、なぜぬりこべ地蔵と呼ばれるようになったのかにはふたつの説があります。ひとつは、かつて土を塗り込めた壁のお堂に安置されていたことに由来するという説。そしてもうひとつは、「塗り込め」の言葉が「病気を封じ込める」という意味に転じ、病気や痛み、特に「歯の痛み」を封じるご利益があるとされ、自然と「ぬりこべ地蔵」と呼ばれるようになったというもの。
歯痛封じの信仰は、江戸時代にはすでに広まっていたと伝えられています。
古くから、たくさんの人々に信仰されてきたぬりこべ地蔵。歯痛でお困りの方は、ぜひ一度祈願に訪れてみてはいかがでしょうか。

その前の道を南に進むと、「石峰寺」が見えてきます。ここは、ほとんどのガイドブックには乗らないほどのお寺ですが、近年は伊藤若冲のブームで知られるようになってきました。この石峰寺にはその伊藤若冲の墓があります。


石峰寺三門。現在は昨年の台風の被害のため五百羅漢及び若冲の墓の参拝はできません。残念!!



本尊の釈迦如来像

石峰寺墓地からの眺め。阪神高速8号線が東西を横切っています。


境内で見つけた「クチナシ」の実です。

「高着眼」とド真ん中に記載された御朱印です。石峰寺には、「即非如一(そくひ にょいつ/黄檗宗の三筆の一人)」と言う人物が筆を取った「扁額(へんがく」が掲げられています。つまり、この御朱印は即非如一が書いた扁額をなぞらえたものとなります。