マンドリンオーケストラアカシア第28回定期演奏会

8日の日曜日は午後2時から開催された「マンドリンオーケストラアカシア第28回定期演奏会」へ出掛けてきました。今回は、その前に全日本レコード・CD サマー・カーニバル2018 名古屋へ出掛けていたのでちょいと時間を食ってしまいました。なにせ、コンサートの会場を間違えていたもので、慌てて会場に飛び込みました。てっきり、アートピアホールでの開催と思っていたのですが、なんと芸術創造センターだったのです。(^o^;)

マンドリンオーケストラのコンサートに出掛けるのは30年ぶりです。社会人になった頃はマンドリンオーケストラ出身の同僚がいたので、頻繁にコンサートに出掛けていました。その頃、鈴木静一の作品に出会い痛く感動したものです。純音楽の世界では殆ど知られていませんが、マンドリンの世界では巨匠と呼ぶにふさわしい存在です。まあ、1950年代までは映画音楽の世界で活躍していましたから、その方面に詳しい人はご存知かもしれませんが、マキノ雅広の「次郎長三国志」や黒澤明の「姿三四郎」、三隅研次の「大菩薩峠」なんかの作品を書いています。で、今回のプログラムにも最後に悲愴序曲「受難のミサ」が演奏されるという事で期待大でした。

マンドリンオーケストラの構成は、第1マンドリン、第2マンドリン、マンドラ、マンドロンチェロ、そして、ギター、コントラバスで構成されています。まあ、コントラバスは所謂通奏低音としての低音補強ですね。つまり全て撥音楽器で構成されます。
第1部は通俗名曲の編曲版です。ここでは合奏としてのむマンドリンオーケストラの演奏が守で、他にはティンパニが加わるだけです。ただ、金管が加わらないので、アイーダの凱旋行進曲も響きが平板でただの合奏で終わってしまっていたのは残念です。オーケストラの名をつけるのであれば、ちゃんと金管なり、打楽器を加えた編曲を演奏した方がいいような気がしました。
第2部は、そういう意味ではマンドリンのためのオリジナルの作品が中心でね満足して聴く事が出来ました。最初の組曲「カーニバル」は最近のマンドリンの演奏会ではよく取り上げられる作品です。ただ、ここでもやはりマンドリン族だけで演奏されています。オリジナルという事が救いでしょうか。
鈴木静一の作品は日本の歴史を題材にしたものが多く、この曲が書かれた1970年には大幻想曲幻の国「邪馬台」や音楽詩「美しき川長良」なども書かれています。
ここで使われているのは、パーカッションと木管はフルート一本ですがいい味を出しています。この曲は15世紀に到来したキリスト教の布教の受難を描いており、1597年長崎の浦上で張り付けとなった26人の受難を描いています。聖歌「日本キリシタン28聖のミサ」を主題として描かれています。
総勢80名を超えるオーケストラの迫力は大したもので久しぶりに鈴木静一の世界を堪能させてもらいました。
アンコールには「花祭り」が演奏され、間に「コンドルは飛んでいく」も挿入されていて楽しめるアレンジとなっていました。