名古屋フィルハーモニー交響曲 公開リハーサル | geezenstacの森

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名古屋フィルハーモニー交響曲 公開リハーサル

 仕事休みの9日は朝方は病院でしたが、終了後名古屋フィルハーモニー交響曲 公開リハーサルに出掛けました。今回のリハーサルは5月11日に開催される「しらかわシリーズVol.31」のプログラムの中からプロコィエフのヴァイオリン協奏曲が演奏されました。当日の演奏会のプログラムのパンフレットは下記になります。

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 指揮はアンドリス・ポーガ、ヴァイオリンは成田逹輝です。どちらも初めて耳にした名前ですが、調べるとアンドリス・ポーガは既にN響や新日フィルにも登場していましたし、名フィルにも2015年2月にデビューしていて、カリンコフの交響曲第1番、ムソルグスキーの「禿げ山の一夜」の原点版を指揮していました。

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 ポーガは1980年生まれのラトヴィア人て、音楽好きなら既に周知の通りラトヴィアの首都リガは、ワーグナーを宮廷楽長に迎えたこともあり、現代においても、指揮のマリス・ヤンソンス及びアンドリス・ネルソンス、ヴァイオリンのギドン・クレーメル、チェロのミッシャ・マイスキーを輩出した土地柄です。きっと何か、音楽を導く要因があるのでしょう。

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 一方の成田逹輝は1992年生まれです。札幌で3歳よりヴァイオリンを始め、9歳の時、HBCジュニアオーケストラに入団していて、同年オーケストラの海外演奏旅行でウィーンのムジークフェラインで演奏会に登場しています。2006年第60回全日本学生音楽コンクール中学校の部全国大会第1位、これまでに都築音楽賞、兎束賞、東儀賞などを受賞しています。国際コンクールでの優勝歴はありませんが、ヨーロッパ中心に活躍している実力派です。使用楽器は、アントニオ・ストラディヴァリ黄金期の"Tartini" 1711 年製を使用している。()。

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リハーサル前の練習場

 プロコフィエフのヴァイオリン協奏曲は殆ど耳にした記憶がありません。レコード時代にもシゲティのものを所有していただけです。CD時代に至ってはゼロです。恥ずかしながらレパートリーとしてそろえておけば満足という程度の曲という認識でしょうか。(^o^;)

 時間きっかりにリハーサルは始まりました。響のコンマスは田野倉氏です。ポーガは長身でその風貌や体系から前のニューヨークフィルの音楽監督のアラン・ギルバートのような印象です。それに比べると成田逹輝は華奢に見えてしまいます。二人とも黒い服装ですが、ポーガは半袖のTシャツ姿です。

 いきなり第1楽章を流す形で始まりました。演奏し終わってから不具合箇所の修正です。まるで、演奏中にチェックを入れていたかのように、各セクションにダメだしをしてその部分をなぞって不具合の確認です。これは第2、第3楽章でも同じ手法を使っていましたので、この指揮者のスタンスなんでしょう。

 もちろんソリストの成田逹輝ともコミュニケーションをとりながら、テンポやフレージングの確認をしていきます。

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画像は練習風景-名フィルHPより転載

 成田逹輝の音色は繊細ですが、音楽は豊僥です。使用しているヴァイオリンはアントニオ・ストラディヴァリ黄金期の"Tartini" 1711年製で、宗次コレクションより貸与となるものです。その音色の美しさに思わず身を乗り出して聴き入ってしまいました。実演を聴いて好きになる曲は時々ありますが、まさにこの曲もそういう一曲になりました。

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 リハーサルはきっかり1時間で午後2時に終了しましたが、指揮者とソリストは終わってからも細かい打ち合わせをしていました。当日は素晴らしいコンサートになるのではないでしょうか。

 残念な事に、演奏会当日は仕事で聴きにいけないのが心残りです。