5月の散在 | geezenstacの森

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5月の散在

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 またしても散在です。レコードにはCDでは味わえない存在感があります。30㎝四方のジャケットはそれだけで芸術です。今はレコードブームが再燃していますが、これはレコードが総合芸術の領域にあったという事なんでしょうね。

 さて、レコード時代はくまなく情報を集めて、めぼしいレコードは全てチェックするようにしていたのですが、こんなレコードが出ていたとは知りませんでした。それは、右下のロッシーニの序曲集です。メインの指揮はコリン・デイヴィスなんですが、こういう録音が存在していた事すら記憶にありませんでした。レコード初期のデイヴィスはモーツァルト指揮者として認識していて、ロッシーニの録音があるとはゆめゆめ思わなかったのです。でも、よくよく調べると最初はAA5057として1000円盤で出ていました。今回ゲットしたのは1300円盤で再発されたEAC-30059として再発されたものです。多分1970年代中ばの発売だったように思います。

 そして、もう一枚はウィリアム・スタインバーグのベートーヴェンです。スタインバーグというとキャピトルに多くの録音を残していますが、それとは別にアメリカではコマンドレーベル(Command Classics)にも60年代から70年代に掛けて35ミリマグネチックテープにハイファイ録音を残していました。以前取り上げたイノック・ライトが設立したレーベルです。ただ、現在でもCD化はされていますが、所謂盤起の音源でマスターからの復刻はされていないようです。原盤が行方不明という事でしょうかね?この盤はキングレコードと契約のあった1970年に発売されたもので、輸入マスターからカッティングされたものです。キングが日本コロムビアに対抗して発売した「世界の名曲1000シリーズ」の冒頭を飾るGT1001という番号が振られています。ただ、両面で80分近い収録でカッティングレベルが低いのと内周でのひずみがかなりあるのが難点です。録音は1965年でピッツバーグの軍人会館で録音されています。

 さて、中央上の一枚は市販されたものではありません。国文社という出版社の音響事業部という所が書店ルートで販売した「魅惑の世界名曲シリーズ」の中の第12巻で、A面がロン・グッドウィン、B面がオルガニストのレジナルト・ディクソンの演奏が収録されています。市販ではあり得ない組み合わせです。ロン・グッドウィンは映画音楽の作曲家でもあり、アレンジャーで自身はトランぺッターでもありました。ここでは、彼のオーケストラを指揮しての演奏が収録されています。

 でも、小生はオルガニストのレジナルト・ディクソンはこのレコードを聴くまで全く知りませんでした。ちなみに、Wikiで検索しても、ロン・グッドウィン、レジナルト・ディクソンともに日本語での記述はありません。でも、まあこういう発見があるからレコード漁りは止められないんですけどね。