
名古屋市音楽プラザ

お隣の市民会館にはちょくちょく出掛けていますが、音楽プラザは初めての訪問です。ロビーには音楽関連書籍や、彫刻が展示してありました。勿論名フィルの本拠地ですから、その関係する写真なんかも見ることができます。

スロープに並ぶ名フィルの写真やポスター


この日のリハーサルは、12日に開催されるシュレンベルガー指揮による白川ホールでのコンサートから、モーツァルトの交響曲第33番でした。

音楽プラザ6階のリハーサル見学スペース
しらかわホールでのシリーズは小編成の曲目を中心にプログラムが組まれています。今回はオールモーツァルトプロで、ハンスイェルク・シェレンベルガー氏の指揮とオーボエで、交響曲第33番、オーボエ協奏曲、セレナード第10番『グラン・パルティータ』の3曲が組まれています。そんなことで、リハーサル室のひな壇は使わず、その前に小じんまりとした2巻編成のオーケストラが展開していました。弦楽器は10-8-6-4-3 の編成でコントラバスだけ3本並んでいました。
13時きっかりにのハーサルは始まりました。この回のコンマスは田野倉雅秋氏です。

第1楽章の冒頭をさらりと流してから、細かく響きのチェックです。シェレンベルガー氏はかなりリズムをはっきりと取った、ダイナミックなモーツァルトをめざしているようです。アクセントの付け方に拘り、自ら歌いながらフレーズの強弱を楽員に指示します。このため、第1楽章だけで30分以上も時間をかけました。

モーツァルトの交響曲で33番は聴いているのですが、殆ど印象に残っていない曲でした。しかし、改めてこういうクリエイティブな現場で同じフレーズが繰り返し繰り返し演奏されると、その度に音楽の純度が上がっていき、何やら素晴らしい名曲に聴こえて来るではありませんか。
第2楽章では、ロボットのような演奏ではだめだ、第3楽章では右に配置されたヴィオラに旋律をもっと強調するように、そして最終楽章では第1ヴァイオリンにトリルの音形の作り方の細かい指示が飛び、なかなか白熱したリハーサルとなっていました。
シェレンベルガー氏は、2013年から岡山フィルの主席指揮者として活躍している事から分るように、指揮者としても近年実力を付けてきています。公開リハーサルは交響曲第33番だけでしたが、コンサートの後半プログラムのグラン・パルティータではシェレンベルガー氏の持参譜を使って演奏するそうですよ。
