予定では、色々な寺社を回るはずでしたが、調査不足で参拝出来ないところが多々ありました。南禅寺では塔頭が幾つもありましたが、拝観出来たのは「金地院」だけで、「真乗院」、「天寿庵」、そして「高徳庵」もだめでした。
そんなこともありスケジュール的にはゆったりと廻ることが出来ました。南禅院から北に進み、次に訪れたのは「禅林寺」です。一般に永観堂と呼ばれている禅林寺は、浄土宗西山禅林寺派の総本山。正式名称は聖衆来迎山(しょうじゅらいごうさん)無量寿院禅林寺といいます。
こちらが総門です。観光バスも通る事が出来る高さがあります。
当初は真言密教の寺院だったようですが、1072年(延久4年)に入山した第七世永観(ようかん)は、薬王院を設けて病人救済などを行い、ここで浄土念仏を唱えたことから「永観堂」と呼ばれるようになったという事です。



そして、こちらが拝観受付になる「中門」です。

中門を入って左手の「歓学院」の門です。

こちらは、右手方生池の畔に建つ東屋です。

そこからの眺めです。ここは紅葉寺と呼ばれていますから秋口には見事な紅葉が眺められるのでしょう。



正面に小さな池があり、睡蓮が咲いていました。ここの睡蓮は八重咲きです。


釈迦堂の襖絵は長谷川等伯の「波濤図」が描かれています。その正面にはちょっと切れてしまっていますが中央に釈迦如来、右に文殊菩薩、左に普賢菩薩が安置されています。

この釈迦堂の前に「唐門」があります。


こちらは外からの眺めです。

釈迦堂右手の枯山水の庭園です。

仙佛洞には梵鐘が置かれていました。



この宝物庫の中には仏教の伝来にまつわるものが展示してありました。

回廊を渡り「御影堂」に進みます。



御影堂です。この御影堂は1912年(大正元年)に完成した総ケヤキ造の仏堂で、宗祖法然上人を祀る堂です。本尊を安置する阿弥陀堂よりも規模が大きくなっています。

御影堂からさらに老化を上に登った右手が阿弥陀堂です。

「阿弥陀堂」のご本尊です。


この阿弥陀堂の右手には「十一面観音」も祀られていました。その上には天女の色彩画がありました。

阿弥陀堂とは反対の「開山堂」へは「臥龍廊」を登ります。 この臥龍廊はまるで龍の体内を思わせるほど起伏が激しく、山の斜面に沿って巧みに木を組み合わせて造られた廊下です。ここを上がると絶景が待ち受けます!

開山堂は1世の真紹、2世の宗叡を祀っています。

開山堂からの御影堂の眺め

入り口に戻り、順路になっている「古方丈」に向かいます。上は孔雀の間とよばれる部屋です。襖絵は江戸時代後期の絵師、原在明が描いた牡丹孔雀図です。ここの欄間には雀が10羽描かれていたそうですが、実際は1羽足りません。これは絵の出来映えが良すぎて、1羽どこかに飛んでいったからなんだとか…現在はこの逸話を「抜け雀」と呼び、永観堂の七不思議の一つとされています。

ぐるりと廻った「瑞紫殿」に置かれていた衝立てです。

「瑞紫殿」の前の池で外国人がじっとシャッタチャンスを狙っていました。

見ると、半夏生の葉っぱに塩からとんぼが止まっていました。