第40回オーケストラ定期演奏 | geezenstacの森

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名古屋音楽大学の第40回オーケストラ定期演奏へ行ってきました。なかなか意欲的なプログラムで武満徹とモーツアルト、リヒャルトシュトラウスと言う構成でした。

精霊の庭と言う曲は武満徹の日本的な穏やかな旋律が奏でられる静かな曲でした。オーケストラの編成は大きいにもかかわらず、曲調が全体に静と言うことであまり盛り上がりに欠ける印象でした。そのせいか演奏が終わっても誰も拍手をしないと言う現象になってしまいました。

まぁこれはプログラムに曲の解説が全くないと言うことも影響しているのでしょう、観客の反応が戸惑っていたとも言えます。

2曲目のモーツアルトのクラリネット協奏曲は一転して小編成のオーケストラ構成でちょっとこじんまりとした印象になってしまった感があります。

クラリネット独奏は橋本眞介氏で、前回のコンサートにも登場した広島交響楽団の首席クラリネット奏者から名古屋音楽大学準教授に転身した経歴の持ち主です。

今回のコンサートの目玉はなんといってもリヒャルト・シュトラウスの「英雄の生涯」でしょう。リヒャルト・シュトラウスの交響詩の中でも規模の大きい作品で、バイオリンの独奏が活躍することでも知られています。そんなことで今回のコンサートのコンサートミストレスは教員の古井麻美子氏が務めていました。

そんなこともあり学生主体のオーケストラですが非常に引き締まった演奏を披露していました。途中でトランペット奏者が退場すると言うシーンがあり、びっくりしましたが、何の事は無いこれは舞台裏でのトランペットの演奏があるから引っ込んだのでした。

ただ、編成が難しかったのか、オーケストラがやや右に寄った配置で、バランス的に音場が右寄りになってしまっていました。これはヴァイオリンのプルトが少ないことが影響していたようで、全奏になると弦の音が聞こえてこない状態にしばしばなりました。この点だけが、ちょっと残念でした。

アンコールはエルガーの「エニグマ」から「ニムロッド」が演奏されました。最近は、割とおとなし目のアンコールが多いですなあ。

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