口入屋用心棒21-闇隠れの刃 |
発行 双葉社 双葉文庫

川藤仁埜丞との戦いで己の未熟さを思い知った湯瀬直之進は、連夜の一人稽古に汗を流していた。ある夜、大店に忍び込んだ賊と出くわした直之進は、暗闇の中で変幻自在に刀を操る男に圧倒され、これを取り逃がしてしまう。一方、江戸で暮らしはじめた沼里藩主の弟房興と護衛役の仁埜丞が不逞浪人に襲われる。房興に思い当たる節はなかったが…。人気書き下ろし時代小説第二十一弾。---データベース---
ちょいと中休みをしていた口入屋用心棒シリーズですが久しぶりに続きを読みました。この巻で第21巻です。よく続いているものです。このシリーズはブログでは18巻まで取り上げていますが、19、20巻は差ほど面白い流れではなかったので取り上げませんでした。まあ、この巻から新しい流れがスタートするということで、久しぶりにページをめくってみたわけです。
主人公ですから直之進は強いことは変わりありませんが、ここまではどちらかというと敵でもあった倉田佐之助の方が剣を握らせては直之進よりも強いイメージが先行していました。しかし、この巻からはその直之進がスーパースターのような活躍を始めます。テータベスでは触れられていませんが、この巻では無敵に近かった佐之助が瀕死の重傷を追います。又、謙虚にも元尾張藩の家臣で柳生新影流の使い手、川藤仁埜丞に直之進は教えを請いますが、この仁埜丞も暗闇の剣を使う員弁兜太に破れることになります。
最近の傾向ですが、新しいストーリーでの展開はこれ一巻では完結しません。直之進は再度の対決で員弁兜太に手傷を負わせますが倒すまでには到りません。それより、江戸に出て来た沼里藩の藩主の弟房興を勾引されてしまいます。この勾引しを含め、今後の展開は謎含みです。