台風の接近で、コンサートは一時どうなるかと思いましたが、夕方には奇跡的に雨がやんで、コンサートに出かけることができました。
但し、開演時間には少々遅れてしまい、 一曲目のベートーベンのピアノ協奏曲第4番の第1楽章だけは聴きのがしてしまいました。
このホールで協奏曲を聞くのは初めてです。 しかし、ソロ楽器とオーケストラのバランスが丁度良いのにはびっくりしました。
700席あまりのホールは、こういうコンサートにはぴったりのようで、ホールトーンも豊でびっくりするぐらい良いバランスで音楽を堪能することができました。演奏の方も、学生だからといって侮ってはいけません。最近の学生の技術は大したものです。素晴らしいベートーヴェンのピアノ協奏曲を堪能いたしました。
後半のプログラムは モーツァルトのクラリネット協奏曲とショスタコーヴィチのピアノ協奏曲第2番という意欲的なプログラムです。モーツァルトに関しては、オーケストラのアンサンブルがそろわないところがあって、モーツァルトの透明感をだすのはなかなか難しいものだと感じました。また クラリネットのソロもちょっと一本調子で、もうひとつ盛りあがりにかく欠けたかなという印象が残りました。
ショスタコーヴィチ ピアノ協奏曲第2番は初めて聴くこともあるのですが、非常に魅力的名演奏で、ソリスト、オーケストラともに、渾身の演奏を披露してくれました。
ショスタコーヴィチのピアノ協奏曲は、 あまりコンサートでは演奏される機会がないのですが、生で聴く迫力は素晴らしいもので、特にオーケストラの 木管楽器のすばらしさはこの曲を一層もりたてていました。
指揮者の古谷誠一氏は、初めてその指揮姿に接しましたが、的確な指示でオーケストラをみごとにドライブしていました。コンチェルトの夕べということで、楽章ごとに奏者が変わるというintervalがあって、ちょっと緊張の糸が途切れがちになりましたが、それでも皆さん素晴らしい演奏で 3曲のコンチェルトを心ゆくまで楽しむことができました。