春日井都市緑化植物園の続きです。この植物園の左手奥には「万葉苑」という和風庭園があります。といっても大きな池があるわけではありません。実に小じんまりした庭園です。今は百合やキキョウ、ヒヨドリバナ、ハマユウなどが咲いています。

この「ヒオウギ」、初めてじっくり観察しました。さすが名前の由来だけあって葉っぱが扇のように2次元的に広がっていて結構面白い形をしています。これ、百合の直ぐ横に咲いていたのですがユリ科の植物ではなく「アヤメ科」の植物なんですね。
ヒヨドリバナ

この「ヒヨドリバナ」も初めて目にしました。キク科ヒヨドリバナ属の植物で、和名はヒヨドリが鳴く頃に花が咲くことに由来するそうです。ヒヨドリバナは万葉集の中で山上憶良が 「萩の花 尾花、くず花 なでしこの花 また藤袴 朝顔の花」 と詠んだ秋の七草のフジバカマ(藤袴)と同属で、花の色も白から紫がかったものまであり、花だけ見るとフジバカマとそっくりです。


さて、ここは万葉苑と呼ばれるだけあって、庭園のあちらこちらに万葉集の歌が掲出されています。この時期、花と歌がちょいとリンクしていませんがシーズンには風情があって良いでしょうね。

中央入り口のすぐ左手のハーブ園では、アップルミント、オレガノ、レモンタイム、チェリーセイジ、フレンチラベンダーなどのハーブが咲いています。そのなかでも、一番花を咲かせているのが「アップルミント」です。我が家のスペアミントはもう少し後ですが、よく似た花を咲かせますから一緒に植えておくと長い花期を楽しめるかもしれません。

なぜ、キク科のこの「エキナキア」がハーブ園に植えられているのか不思議な気がしましたが、調べてみるとエキナケアは約400年もの間、アメリカ先住民の間で万能薬として利用されていたようです。当時の先住民は、エキナケアを特に歯痛、のどの痛み、風邪、伝染病などの治療に利用していて、その使用法は、その根を一日中なめることであったということです。

こちらし正真正銘のユリ科の花です。純白の大輪の花をつけ、「ユリの女王」と言われる花で、1970年代にオランダで作出された園芸品種です。

そ緑化植物園には園芸の庭木コーナーがあって垣根用の色々な植物の見本が栽培されています。名古屋市でも荒子川公園にも似たような物がありますが、ここの方が種類が多いでしょう。その中でコニファーに花が咲いていました。
スパティフィラム

「スパティフィラム」ですね。サトイモ科の植物で、清楚ですらっとした花と光沢があるグリーンの葉のコントラストが美しく、観葉植物として親しまれています。
ダリア
キンシバイ


この二つの花は緑化植物園の一番東側にある「緑の相談所」前に咲いています。ダリアはカクタス咲きの珍しいものでした。


こちらは西側に広がる薔薇ガーデンの薔薇たちです。四季咲きの品種は夏の暑さにもめげずしっかりとして花を付けています。「アンネの薔薇」は正式には「アンネ・フランクの形見」という名前で、アンネ・フランクの父オットー・フランク氏から株分けされた物が栽培されています。アンネのバラの花は、美しく変化する性質を持っていて、蕾の時は赤色、開花するとオレンジ色に黄色がかったいわゆる黄金色で、さらに時間の経過とともに日差しを浴びて、花弁の先から次第にサーモンピンクに変色し、さらに濃く変色して赤色に近くなります。色の変化は寒暖の差が激しいほど鮮やかで冴えるそうです。




もちろん色々な品種のバラが栽培されていますが、その中から和名の付いた物を取り上げます。
桜貝---1996年作出のフロリバンダです。花色は青みを帯びた淡いピンク色で、名前の通り、「桜貝」の色のよう。
魅惑---1988年作出のハイブリッドティで、やや緑がかった白地にピンクのふちどりが非常に美しくあらわれます。香りも強く、花つきのよい、耐病性に優れた早咲き種です。
紫雲---1984年作出のハイブリッドティで、花は理想的な剣弁高芯咲きで整った花形で、花の色は濃く赤みのある紫色で、弁裏は赤みがやや強い花です。
銀世界---1997年作出のフロリバンダで中輪の白い品種です。四季咲きで花形は、剣弁咲きでまさにバラらしい咲き方をします。
魅惑---1988年作出のハイブリッドティで、やや緑がかった白地にピンクのふちどりが非常に美しくあらわれます。香りも強く、花つきのよい、耐病性に優れた早咲き種です。
紫雲---1984年作出のハイブリッドティで、花は理想的な剣弁高芯咲きで整った花形で、花の色は濃く赤みのある紫色で、弁裏は赤みがやや強い花です。
銀世界---1997年作出のフロリバンダで中輪の白い品種です。四季咲きで花形は、剣弁咲きでまさにバラらしい咲き方をします。