時間が取れたので、ちょいと名城公園フラワープラザまで出掛けました。本当は自転車で行くはずでしたが、丁度出がけに雨が降り出したので、やむなく車で・・・・公園の南側の入り口付近には「パンパスグラス」が咲いていました。パンパスグラスは、南アメリカ原産のイネ科のコルタデリア属の多年草です。草丈1m前後にしか伸びない矮性のプミラという品種でしょうか。このパンパスグラスは雌雄異株で、雌株だけに花穂が伸びます。生花店ではドライフラワーとして良く見かけますね。


フラワープラザの南側には庭園が広がっています。その中でひときわ目についたのが「ホトトギス」です。ユリ科ホトトギス属の植物で、東アジアを中心におよそ20種が分布する毎年花を咲かせる多年草で、その内の10種が日本に自生します。茎が湾曲や下垂して花を咲かせる姿は風情があり、山野草として人気の高い植物です。斑点のある花びらが、ホトトギス(鳥)のおなかにある模様と似ているためこの名前があるようです。鳥のホトトギスの方は「不如帰」と書きますが、花のホトトギスは「杜鵑草 」と書くようです。


今年はあまり「ダリア」の花を見かけませんが、ここでは何種類か見かける事が出来ました。赤い花が「オーキッド咲き」の品種で、黄色が「デコラティブ咲き」の品種です。

この時期は、植え替えのため何も植わっていない花壇もありましたが、寄せ植えの花壇にはいろいろなサルビアが咲き誇っていました。最初は「スプレンディス」です。緋色の色合いが雨に映えていました。

こちらはブルー系の「フェリナセア」でしょうか。ブルー・サルビアの一種です。

赤系ではホットリップスなども同属になる「ミクロフィラ」です。

サルビアは紫蘇科の植物ですが、そのおおもとの紫蘇の花です。こうして見ると同じ仲間だという事が分ります。紫蘇と言えば子供の頃はご飯の供に「しその実」を茶漬けにして良く食べましたが最近はとんと見かけなくなりました。今でもあるのでしょうかね。サルビアの中では高さは1.5mほどになり、こんもりと大きく茂ります。名城公園のサルビアもこの品種だけは大きく育っています。

ここまで見てフラワープラザの館内に入ります。中には「ハロウィン」のディスプレーが飾ってありました。日本では今ひとつ盛り上がらないハロウィンですが、あちこちの公園ではハロウィンのディスプレーにお目にかかる事が出来ました。

今の時期、館内はハイビスカスとかスパティフィラムの他は目立った花がありませんでしたが、黄色い「パキスタキス・ルテア」が目立っていました。シソ目キツネノマゴ科パキスタキス属の常緑低木植物で、花穂はハート型の黄色い苞(ほう)がウロコ状に4面並んで四角すい状になり、その間から突き出るように白い筒状の花が咲きます。奇麗ですね。

名城公園の野球場の西側には「四季の園」があります。ここには今、「つわぶき」が咲いていました。花は確かにキク科の植物を思わせますが、葉っぱは々見ても「ふき」を連想させます。名前は”つや”のある葉から、葉は蕗(ふき)に似ていることから「つやふき」になり、それが変化して「つやぶき」となったという事です。日陰でもよく育ち冬でも緑の葉っぱが枯れずに茂っているので、古くから庭園の下草などに植えられています。



ここで一番目立つ花は「秋明菊」でしょう。キクとはいっても、キク科の植物ではなくキンポウゲ科イチリンソウ属の植物です。日本原産ではなく、古い時代に中国からやってきて、野生化したもの言われています。葉が根元に集中しており、花の周りには比較的小さな葉だけがつくだけなので邪魔にならず、草姿がすっきりしています。 白やピンクの花が咲き乱れています。中には八重の品種も咲いていました。

葉っぱが白かったので最初は花が咲いているとは思わなかったのですが、珍しいので近づいてみて花に気がつきました。特徴的な植物なので検索すると直ぐに「ハツユキソウ」と分りました。北アメリカ原産のトウダイグサ科ユーフォルビア属の植物です。緑の葉縁に白い覆輪が入った葉色のコントラストが美しいしょくぶつです。ハツユキソウは夏の植物で、本来の花期は過ぎているようですが、この時期まで咲いているのは暖冬のせいでしょうか。


野外の草木で今一番俊なのは「キンモクセイ」でしょうか。中国原産の常緑性樹木で秋に小さなオレンジ色の小花をかたまって咲かせます。キンモクセイの一番の特長は花の放つ心地よい芳香で、日本人には最も馴染みの深い花の香りのひとつではないかと思います。モクセイ科モクセイ属の樹木で、1970年代初頭から1990年代前半までトイレの芳香剤として良く使われていたので、小生のような世代ではトイレを連想してしまいます。

さて、最後はモクセイ属の本種になる「ギンモクセイ」です。こちらは我が家の玄関先に咲いています。ギンモクセイはキンモクセイほど芳香は強くありませんが、やはりいい香りです。こちらは白い花が咲きます。そんなことで、バックにはデュークエイセスで「モクセイの花」を流しています。