春休みに入って、家族全員が揃ったということで26日の火曜日は、母親も誘って知多半島にお出かけをしました。常滑のセントレアの向かい側のりんくうタウンというところにオープンした「めんたいパーク」へ行ってみようと言うことになったのです。ここは、「かねふく」がオープンした工場見学も出来るテーマパークです。今のところこういう施設は茨城県の大洗町と愛知県の常滑市しか無いようです。この「めんたいパークとこなめ」は2012年の12月13日にオープンしたばかりです。さすが茨城より新しいだけあって、作りからテーマパークらしくなっています。建物の上にはでっかいたらこのオブジェの「タラピヨ」が乗っかっていますから遠くからでも目立ちます。今はまだ周辺は空き地だらけですが、今年の8月にはこのりんくうタウンの一角に「コストコ」がオープンする予定ですから、今後は一大商業地として発展していくのではないでしょうか。
まあ、知多の潮干狩りに出掛けるわけではないので、一般道を常滑までゆっくりと下ります。我が家からはほぼ一本道で常滑まで行くことが出来ます。一カ所交差点を曲がるところは知多産業道路に入るための港区の竜宮町の交差点を右折するところだけです。後は制限時速70㎞の自動車専用道路を走るだけです。名古屋市内を抜けるのに少々時間がかかりましたが、目的地まではスイスイです。9時半に出で11時には到着です。この日は春休みとあって、観光バスは1台しか止まっていなくて、乗用車での子供連れの家族が目立ちました。



広いエントランスホールの中央には直売コーナーが設けられています。この時間はまだ空いていましたが、奥には工場見学を終えた人達が試食コーナーに列を作っています。その列を右に見ながら先ずはギャラリーに入ります。結構良く出来た見学ギャラリーで魚卵をもつ魚たちの生態が解り易く説明されています。たらの魚卵はたらこや明太子になるわけですが、本体のたらは学校給食で馴染みのあるタラスティックの原料やちくわ、かまぼこ等にも使われていますからね。ある意味鮭よりも身近な魚かも知れません。我が家の娘は高校生ですからしらっとしたものですが、小中学生なら中々興味がある展示でしょう。中には漁船をイメージしたオブジェがあり、そこから眺める漁の映像は北海の荒海の中でのスケトウダラ漁を疑似体験出来るすぐれものです。




そこを過ぎるといよいよ工場見学のセクションです。魚卵自体は既に船内で取り出され、急速冷凍掛けられています。この工場ではそれらを解凍し、魚卵の選別から始まります。そして、洗浄し塩漬けで先ず下味を付け、もう一度サイズ別に選別をしてからいよいよ調味味付けです。この段階で真っ赤な明太子が誕生するわけです。たらこも形のいびつなものや、折れなんかはパスタソースの原料になったり、ふりかけになったり色々利用されているようですね。この「めんたいパークとこなめ」では限定商品として、解凍して製造したままの明太子のB級品を販売しています。正規品は再度出荷段階で冷凍しますから、味の点ではこの限定品が一番美味いのではないでしょうか。

明太子業界、単独での売上高のトップは「ふくや」、「やまや」などについで「福や」は6位です。しかし、5位にはグループ企業の「東京ふくや」がランクインしています。で、グループをトータルすると「ふくや」を抜いてトップなんですね。で、このめんたいパークを運営しているのは「東京ふくや」なんですね。名古屋以東の東日本地区を販売エリアとしていてるということで、愛知県はエリアの最西端の拠点というわけです。ただ、この地区の企業テーマパークとしては知多には「えびせんの里」に代表される文化があります。大洗はどうか知りませんが、とこなめではそういう地元の流儀にあわせて館内のドリンクはすべて無料で、コーヒーからお茶、コーラに至るまでカップ式の自動販売で飲むことが出来ます。
ただ、もう一つオペレーションがこなれていないというか、各パーツがバラバラで纏まりが無いような印象を受けます。愛知県の明太子の消費量がどの程度のものか確認が出来ませんでしたが、入場者の1割も直売場で買っている人がいないように見受けられました。まだ、買い物の楽しさを演出するところまではいっていないようです。小生なら、イートインスペースを設けて、軽食が出来るようにすれば飲料を無料にするだけではない相乗効果が現れると思うのですがね。さしあたって、めんたいパスタをメインにしたメニューなんて如何でしょう。