何気なく、レコード芸術の2011年8月号を読んでいたら気になった記事にぶつかりました。レコ芸はクラシックのCDの紹介雑誌ですが、巻末の方に申し訳程度にオーディオ関係の記事が載っています。単品コンポでシステムを組んでいる小生ですから、昔はオーディオもいちいちチェックして読んでいましたが最近はさっぱりです。それでも、時々はちらっと目を通します。で、そのオーディオ関係の最終ページに、中矢一義氏の記事でハイエンド・オーディオ・メーカーの「リン・プロダクツ」が2010年末でCDプレーヤーの製造を打ち切ったことが書かれていました。この号ではさらに、英誌「WHAT HI-FI」の8月号でCDとリッピング音源との比較試聴記が掲載されていることに触れています。

そこではマランツのCDプレーヤー(CD6003)と同じマランツのストリーマー(NA7004)を使っての比較試聴を行っていました。最初はCDと同じ16bit/44.1kHzのフォーマットでの比較です。ここではCDの方に分が有りましたが、ビットレートを24bit/192kHzに挙げると明らかにストリーマーの方がダイナミック・レンジが広くなるそうです。そう、ここがやはり、CDの限界という訳ですな。最近大手メーカーがこぞってSACDの新譜を出すようになったのはここに原因が有るように思われます。SACDならダイナミックレンジが120dBもあり、サンプリングレートも2822.4kHzととてつもなく高いので可聴帯域をはるかに超える100kHzまで再生可能ですからね。人間の耳の能力は若い人で40kHzですからアナログをも凌駕しています。で、この雑誌の結論は「CD時代の終焉」を見いだし、それも足早に迫っているとしています。下ではその「WHAT HI-FI」8月号のビデオキャストを見ることが出来ます。
むむっ、そうか。ソニーなどがここに来て矢継ぎ早にCDのボックスセットを安売りし始めたのは、こういう背景が有るからなのか。まあ、こういうセットは、レコード時代から音楽を聴いていた団魂世代がターゲットなんでしょうな。確かに、廉価なボックスセットはクラシックやジャズがほとんどで、ポップスなんか一部しかありません。若者は、既にiPodなどのデジタル端末で音楽を聴いていてCDから離れつつありますからね。
思えばオーディオ・メディアは技術の進歩の波に翻弄されてきました。レコードこそ、今の世の中に少し復権している部分が有りますが、オープンテープ、カセットテープ、8トラック、エルカセット、DADテープなどが1950年代から70年ほどの間に現れては消えていきました。そして、いまMDとともにCDもそれらと運命を共にするときが近づいているようです。
このブログは、自分のコレクションしたCDやレコードについて、うだうだと個人の戯言を書き連ねていますが、後何年続けることが出来るのでしょうか。まあ、最近はただ書きなぐるだけでなく、音源を取り入れながら紹介するスタイルに変わりつつあります。そういういみでは、YouTubeなどのストリーミングも音楽メディアには適しているのかもしれません。基本的にYouTubeは映像メディアということになっていますが。最近のYouTubeは音楽も高音質に対応していますからね。コンサート映像の増加もそれを物語っています。
今回この記事を書くにあたってYouTubeを検索したところ、世界中の放送局やレコード会社とライセンス契約をしていることが分かりました。まあ、小生がCD紹介とともにアップしている音源は市販のレコード会社のCD音源を使っていますから、いつも
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あなたの動画「ハーリ」に、EMI さんが所有またはライセンスを所持しているコンテンツが含まれている可能性があります。 あなたが何らかの措置を講ずる必要はありませんが、自分の動画に与える影響についてご興味がある場合は、アカウントの [動画 ID の一致] セクションをご覧ください。 Sincerely, - YouTube チームという警告が来ます。ただ、商業利用している訳でもなく、こちらは堂々と音源の告知までしているので、こういう取り上げ方はライセンスの範囲内だろうと解釈しています。不思議なことに、YouTubeが著作権フリーで提供している音源を使ったオリジナル映像に対して、一部の国で視聴出来ないようにブロックされているものがあるのは理解出来ません。下の画像なんかはその例です。
ところが、下はCD音源を使ってアップしたものですが、こちらは何の警告もありません。そして、小生のアップした映像の中で初めて1000アクセスを超えました。ありがたいことです。
iPodというデジタルプレーヤーが登場して音楽メディアは様変わりしました。CDプレーヤーさえも無くなる時代、CDやMDが終焉を迎えるなら確実に音楽はストリーミングで聴く時代になるのでしょう。今からそういう時代に対応するためにはYouTubeなんかはちゃんと使いこなせるように勉強しておかなくてはと、最近つくづく思います。