まさに絶妙な監督の助言、さすがゲームを大所高所から見つめる指揮官です。その“魔法の言葉”に救われた荒木。初回、3回ともに無死一塁から送りバント失敗していますから、井端の四球で無死一、二塁となったこの5回でも「バントのサインが出る」と心に決め、打席に向かおうとしていました。そこでの監督の一言、「(二塁)走者がピッチャー(川上)だから送らせない。思い切って打て」これで肩にのしかかっていた重圧が取れたんでしょうね。この一振りが何と今期第一号のホームランとは!!
この先制3ランが試合を決める一打になったのです。この調子で各人の役割をきっちりとこなして連勝街道を驀進してほしいものです。

毎年夏を境に勝ち星が無くなるエース川上ですが、この日は全力投球で6回を何とか1点に押さえてくれました。これでいいんです。完投する事なんか考えなくても。中日には盤石な中継ぎ陣と強力なストッパーがいるのですから。このパターンで残り試合を全勝で飾ればその先にはリーグ優勝の2文字があるのですから。でも、今年はクライマックスシリーズがあるから、実際にはその先の事も考えて試合を組み立てた方がいいのかもしれませんなあ。

2試合を残す巨人が連勝すると仮定すれば、優勝には残り6戦で1敗もできません。負ければ巨人に優勝マジック「2」が点灯しちゃいますからね。「ウチが全部勝てば、何の問題もない。心配するな」とはオレ竜監督の強気の言葉です。でも、言下にしたたかな計算はしているんだろうなあ。