のだめ忘備録8 | geezenstacの森

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原作との相違点

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 ドラマを見て、原作を読むとあの演出にはこんな背景かあったのか、あの言い回しはこういう事と関係していたのか。ということが解ってきます。そういう部分を紐解きながら、今回はドラマと原作の相違点について纏めてみました。とは言っても既に調べてくれてあるサイトがありましたのでそこからの引用ということになります。元のサイトはちょっと探しにくく、見づらいのでここに再録しました。

 原作では、ヴィエラ先生はドイツ語で千秋と話していたのに、ドラマでは英語で話していた。また、ドラマでは千秋の落としたたまごっちによる出会いとなった。ロケが開始された2006年夏、ウィーンがシーズンオフのため、原作とは異なりプラハが海外ロケ地になった。ヴィエラ先生役にズデネク・マーカルが起用され、クラシック音楽ファンの間でも超有名とは言えない、ドヴォルザーク「チェコ組曲」に脚光が当たったのは、舞台設定変更に伴う偶然の産物だった。

学年設定が変更された。原作は野田恵が2年生、千秋真一が3年生で始まるが、ドラマでは野田恵は3年生、千秋真一は4年生となっている。これが一番ストーリー展開の性急さの原因でしょう。時間進行が秋?から12月25日の約3ヶ月。原作の日本編は初夏から3年弱後の卒業式(単行本第10巻 Prelude to Lesson 53)であり、比べると極めて短い期間である。それにより、新潟での海水浴、ニナ・ルッツ音楽祭、千秋&のだめ三善家訪問などのストーリーがカットされた。

原作にある千秋やのだめが作曲するオリジナル曲はほぼカットされている。千秋作曲のオリジナル曲、のだめが弾くピアノソナタ「清掃」やもじゃもじゃ組曲(これらの曲は谷岡と共に完成済みか?)等である。また、のだめがハリセンと共に完成させた曲が「おなら体操」。それに伴い、最終回のハリセンと谷岡の会話が少し変わっている。

のだめと千秋が初めて出会った翌日、音大キャンパスでのだめが千秋のベルトを持って来た際、千秋はそれを奪って放り投げる。原作の千秋はベルトを奪おうとせず、のだめから逃げ回るだけ。

奥山真澄が千秋の前で恥をかいてしまった時の練習曲は原作では「第九」の第2楽章であるが、ドラマでは第1楽章である。なお、ドラマでは指揮者役はフジテレビの軽部真一アナウンサーだった。

のだめの部屋で峰龍太郎の追試験練習を行う際、真澄も部屋に来ている。のだめにセクシーメイク(?)を施すのも真澄。原作では真澄は来ておらず、メイクをするのは龍太郎。アニメはこれを踏襲。

三木清良が桃ヶ丘音楽大学の学生で、Aオケのコンミス(コンサートミストレス)という設定。ちなみに真澄とも仲が良い。

佐久桜のバイト先が「やぐら」と言うコンビニエンスストア、またはお弁当屋。(原作では警備員)。

桜のことで話をつける為に佐久邸に出向いたのが、のだめ、千秋、龍太郎、真澄の4人。ヴァイオリンのコレクションがある隠し部屋への行き方がピアノを弾いて壁が割れる。原作ではのだめ、千秋のみ。隠し部屋が本棚を回す。

桜が将来の夢を語るシーンで「できたらウィーン・フィルの楽団員にもなりたいの!」と言ったとき、原作では「夢でかすぎ」「ウィーン・フィル…女入れないし」と心の中で千秋がつっこむが、ドラマでは「デカすぎだろ。」となっている。ウィーン・フィルは1997年以降女性も入団できる。

千秋のSオケ解散発言に対し、桜がSオケを続けたい理由(初めてオケに選ばれたから)を明かす。原作ではオケをやりたいと言うだけ。千秋のSオケ正指揮者就任祝いで、のだめのファッションが私服+パーティー用三角帽子(ごろ太パペット付)。原作ではキャバ嬢スタイル。のだめは千秋を“まどわす”ためにシュトレーゼマン行きつけのキャバクラでお色気修業をしていた。ドラマののだめはキャバクラには現れないが、シュトレーゼマンのSオケ脱退宣言時の現場にいる。

裏軒で教授達が「Sオケ解散させましょう」と言ったときに、峰龍見が教授陣に凄んで「よかったら新しいメニューも始めましたんで」と「打倒Aオケラーメン」の張り紙を指差している。

初めてのSオケコンサートで演奏された曲は、「交響曲第7番」である。原作では「交響曲第3番英雄」。番組のオープニング曲のためと思われるが、通常この曲は第2楽章が有名所。それをあえて外して第1楽章を持っていったところが憎い。

定期公演の本番で千秋がSオケTシャツ<千秋用>を着て指揮した。原作ではフォーマル→上着を脱ぎ捨て蝶ネクタイ外すだけ。この徹底はドラマの方が効果的。

教授が裏軒で峰龍太郎を褒めていたのを聞いた峰龍見は、くす玉を割り「Sオケ存続定食始めました」と喜んでいた。原作では微笑んで褒めた教授が頼んだパフェのアイスを多くサービスしている。

のだめがこたつを千秋の部屋に持ち込んだ時期はSオケ初公演に向けての千秋のスランプ時。原作では年末から年始に掛けて。

Sオケにて、誰もが自分の指揮を見てくれないことで気分が悪くなって倒れた千秋が宇宙アメと思われる物体を吐き出していた。原作ではこの物体は吐き出されていない。

のだめと千秋との関係を知り失恋した後、多賀谷 彩子はのだめや千秋に何かとサポートするようになる。まだ千秋に未練がある模様。原作では千秋のことをきっぱりと諦め、歌に専念してからその後の登場はほとんどない。結果的に千秋に振られ、そのまま消える形で、原作の方がある意味少し残酷な結末。

原作において、学園祭時の菅沼演じる歌劇『コジ・ファン・トゥッテ(Cos? fan tutte)』がカットされている。菅沼が演じたみっともない浮気者ドラベッラは、実は千秋に未練タラタラだった彩子をモデルにして歌っていたことを知り、それをきっかけに彩子は歌に専念するようになる。

雷の日、のだめがパソコンに向かって製作していたのが千秋への愛のメッセージ入りスクリーンセイバーと思われるもの。原作では「みそ字」フォントのインストール。
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その千秋の部屋には光ファイバー回線が開通している。原作ではADSL回線、連載時との時代背景の違いを感じる。

田中真紀子による峰龍太郎の学祭仮装デザイン案のニコレットがドラマでは電柱。版権の関係と思われる。

学祭Sオケの指揮者に大河内が名乗りを上げたところすんなりと受け入れられる。原作だと「千秋コスプレ疑惑」に真澄が憤慨→ひと悶着ある。

千秋が学園祭でのSオケコンサートに行くきっかけが、マングースの着ぐるみを着たのだめにこっそりチケットを差し入れされたことによる。原作ではコンサート開催のポスターを見て。

Sオケ解散が学園祭終了後。原作では千秋らの卒業時。

彩子が千秋の部屋を訪ねてきた際、千秋が彼女に対し「もっと底意地の悪い性格をさらけ出すように(以下略)」と言った後の行動が彩子を残して買い物に出掛ける。原作では酒を抜くため風呂に行く。

ゲームセンターでの太鼓の達人の曲が「地上の星」。原作では〔太鼓の名人〕でプリごろ太のテーマとなっている。

千秋の使っている携帯電話の機種が違う。これも、連載時との時代背景の違い。

菊地がかけもちしていた3人の恋人のうち、ひとりがフランス人。原作では日本人の黒髪美女。他の二人、いずみとユッコは変わらない。

桜がR☆Sオーケストラに参加している。原作では桜自身がSオケ解散後すぐ登場しなくなる。

R☆Sオーケストラの2回目公演がクリスマスコンサートである。原作はニューイヤーコンサート。もちろん曲目はコミックの方が多い。

のだめに恋をした黒木に、真澄がのだめの素性を明かす。原作では千秋が説明している。

全日本音楽コンクール本番前の黒木と会ったことを千秋に問いただされた際ののだめの科白。「心配なら鎖でつないだらどうですか?」原作では「首に縄でもつけておいたらどうですか?」。
幼少時の回想シーンで、のだめがピアノの先生に叩かれて鼻血が出ている。(原作では頭から出血している。

千秋と共に飛行機で北海道に行ったのが、峰龍太郎である。原作では千秋の従兄弟・三善俊彦。

原作では清良の師匠カイ・ドゥーンがR☆Sオーケストラのリハーサルに参加しているが、ドラマではそのシーンはカットされている。

マラドーナ・ピアノコンクールでの、のだめのエントリーNo.は28。原作ではNo.18。
マラドーナ・ピアノコンクールの予選が二次まで。のだめは二次予選の2曲目でドビュッシーの「喜びの島」を演奏した。

のだめは二次予選の2曲目でドビュッシーの「喜びの島」を演奏した。原作では三次予選までであり、「喜びの島」はその時演奏。

千秋がのだめを見にコンクール会場に現れたのは原作では本選のみだが、ドラマでは二次予選から。またドラマの本選では龍太郎、真澄、桜が観覧に来ている。

のだめ達がマラドーナ・ピアノコンクール本選会場へ向かう際バスに乗っている。原作では電車。
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鈴木姉妹がR☆Sオーケストラに加入する経緯が、そのオーディションにデモテープを送ったことによる。原作ではデビューCDを千秋の元に送っていた。

高橋紀之がR☆Sオーケストラに加入するのはオケの練習時。原作では演奏会終了後。

のだめが江藤夫妻らと共に焼肉店に行ったのが一次予選通過後。原作では二次予選通過後。

R☆Sオケ2回目(クリスマス)公演前に千秋が佐久間学と会っている場所が裏軒。原作ではしゃれたカフェ。

R☆Sオーケストラの飲み会は2回目公演の前。原作は2回目公演終了後。

飲み会の席で高橋が千秋に「ボクのほうが幸せだ」と言った後、真澄は高橋に蹴りを入れ、木村が用意したロープで高橋を縛る。原作の真澄は高橋を押さえつけ、「だれかロープを持って来て」と叫ぶ。

「オレがどんなに勇気を出して言ったと思ってんだ!!」と千秋が思い出し激怒をするのが博多駅から大川市に向かうタクシーの中。原作では新幹線の車内。

大川の河川敷でのだめとタクシーの千秋がすれ違った直後、千秋が運転手に言う科白「反対だ、Uターン!」原作では「止めてくれ、いいから止めてくれ!」ドラマの方が掛言葉になっていてぴったり。

千秋の「オレ様を2度も振ったら、もう絶対許さねえ!」が、のだめを抱擁する時の科白になっている。原作では福岡へ出発時のモノローグ。

のだめの実家のピアノがグランドピアノ。原作ではアップライト。しかも置いてある部屋が自分の部屋ではない。

のだめがモードサロン・ヨーコの新作を千秋に見せる際、服をあてがうだけで着ていない。原作では着ていて、ヨーコがボタンの場所と数を念入りに教えている。

R☆Sオケ2回目(クリスマス)公演のコンミスが清良。原作では高橋がコンマス。全体図では隣に清良の姿を確認できる。
千秋がのだめの実家に行ったのはR☆Sオケ2回目(クリスマス)公演前。(原作では公演終了後。コンクール終了から3ヶ月経過。よって公演にのだめは立ち会っていない)。

千秋が行く予定だった所がプラハ。原作ではウィーン。この設定の違いは第1回の冒頭の設定に連動している。
千秋の行き先の相談をしているのは、千秋の母と彩子。原作では三善家の人間がUNOをしながら話している。ここで、彩子が登場するのはやはり不自然といえる。

---続く