アルメイダのフランクとサンサーンス | geezenstacの森

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アントニオ・デ・アルメイダ

フランクとサンサーンス

 

曲目
フランク/交響曲ニ短調
1 Allegro non troppo 17:33
2 Allegretto 10:48
3 Allegro non troppo 09:46
サンサーンス/交響曲第3番ハ長調Op.78*
4 Adagio - Allegro moderato - Poco adagio 20:52
5 Allegro moderato - Presto 16:30
 
指揮/アントニオ・デ・アルメイダ
演奏/モスクワ交響楽団
オルガン/ルドミューラ・ゴルブ*
E:Edvard Shakhnazian,Vitaly Ivanov
録音 1993/12
   モス・フィルム・スタジオ,モスクワ
AMADIS 7141

 

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 アントニオ・デ・アルメイダなんて指揮者、非常にマイナーなので知らないでしょうね。小生はLP時代にコロムビアから発売されていたホルストの「惑星」とフィリップスから出ていたロッシーニのバレエ音楽集でかろうじて知っていた位なんです。あまりメジャーな曲の録音が無く、レーベルもマイナーなものが多くかろうじてフィリップスにヴェルディのバレエ曲集とかマルコ・ポーロにグラズノフの作品を録音している位でしょうか。晩年はこの「AMADIS」レーベルに小品を少々録音していました。でも、音楽史的にはオッフェンバックの楽譜を大量に発見したという功績を残しています。

 

 解説によると、アルメイダは1928年パリ生まれ、アルゼンチンで教育を受けて、指揮をクーセヴィツキーやジョージ・セルに学んで60年ニューヨークでデビュー。62-64年シュトゥットガルト・フィル音楽監督、65-67年パリ・オペラ座の音楽監督を経て1993年から1997年に亡くなるまでモスクワ交響楽団の音楽監督を務めていたようです。この録音は1993年12月の録音ですから、就任記念の録音というところでしょうか。

 

 ところでこの2曲の組み合わせのCDはありそうでなさそうなのです。作曲年代も1885-6年と同時期で同じフランスの作曲家ということでこの組み合わせがあってもいいと思うのですが、意外と無いんですね。両曲で70分を超えるのでしょうがない部分もあるんですが・・・まあもこの組み合わせに魅かれて買ったといっても過言ではないCDです。

 

 さて、フランクの方はまだまだオケを充分に掌握しきっていないというか、やや弦の音が薄くアンサンブルもそれほどしっかり揃っていない部分が見受けられます。特徴といえばやはり金管がバリバリ鳴っている所でしょうか。音楽の作りは丁寧で音楽も良く流れています。

 

 

 

 

 これに対してサンサーンスは聴感上は非常に遅いテンポに感じられます。こちらも金管の音がややうるさく感じる時があります。フランクの時もそうですがティンパニがやたらバランス上、大きめの音で収録されています。それと、残念な事にこちらの方にはノイズが混入している箇所があります。録音場所がモス・フィルム・スタジオということでサンサーンスの方のオルガンの音は別録りではないかと想像されます。録音スタジオにオルガンが設置されているとは聴いた事がありません。エンジニアの名前が2明記されているのもその関係かもしれません。サンサーンスの方は、ちょっと洗練されたサウンドとはほど遠いので、演奏はこんなのも有りかなっていう感じです。オルガンは中央やや左に定位しますが。重量感のあるサウンドでなくナクソス系の標準的な音です。

 

 

 

 でも、ロシア系のオーケストラのサンサーンスってこれが初めてのディスクじゃないのかな。

 

 今ではこの音源ナクソスで聴くことができます。