ユニヴァーサル POCG-3441

曲目リスト
1. 交響曲第5番~第4楽章:アダージェット(マーラー)
2. カノン(パッヘルベル)
3. タイスの瞑想曲(マスネ)
4. 交響曲第3番~第2楽章:アンダンテ(ブラームス)
5. シンフォニア「聖なる墓に」~第1楽章:アダージョ・モルト(ヴィヴァルディ)
6. 「ペール・ギュント」第1組曲~オーゼの死(グリーグ)
7. ディヴェルティメント第15番~第4楽章:アダージョ(モーツァルト)
8. アダージョ(アルビノーニ)
9. 交響曲第7番~第2楽章:アレグレット(ベートーヴェン)
10. G線上のアリア(バッハ)
11. 悲しきワルツ(シベリウス)
2. カノン(パッヘルベル)
3. タイスの瞑想曲(マスネ)
4. 交響曲第3番~第2楽章:アンダンテ(ブラームス)
5. シンフォニア「聖なる墓に」~第1楽章:アダージョ・モルト(ヴィヴァルディ)
6. 「ペール・ギュント」第1組曲~オーゼの死(グリーグ)
7. ディヴェルティメント第15番~第4楽章:アダージョ(モーツァルト)
8. アダージョ(アルビノーニ)
9. 交響曲第7番~第2楽章:アレグレット(ベートーヴェン)
10. G線上のアリア(バッハ)
11. 悲しきワルツ(シベリウス)
一時このCDが大ブレークし、没後低迷していたカラヤン人気がこれで復活した経緯があります。発売時には「ヨーロッパで80万枚の大ヒット」と書いたシールが張ってありました。ヒットのもとには2匹目、3匹目のドジョウが出てくるのは世の常で、第4集までとさらにベスト盤まで発売されました。
さてさて、冒頭はマーラーの交響曲第5番の第4楽章。マーラーの中では一番有名なアダージョでしょう。ルキノ・ヴィスコンティ監督の「ベニスに死す」で使われてから、俄然有名になりました。カラヤンのアダージョは妖艶で濃厚です。

2曲目はパッヒェルベルのカノン。カラヤンは結構バロックものも録音していてねこの曲ももともと、バロック名曲集に収められていたソースです。フルオーケストラとは言いながら、少人数のアンサンブルによる演奏で、きっちり通奏低音としてチェンバロを使っています。しかし、昨今の古楽器によるさらっとした演奏ではなくこってりとデコレーションされたカノンで重厚なカノンに仕上がっています。でも、これも悪くないです。これは8曲目のアルビノーニのアダージョにも当てはまります。
このCDをコンピュレーションした人は誰かは知りませんが、確かに聴いていてα波が強力に発せられているように感じます。ここでの成功は、多分、カラヤンというアーティストを通じて、同じトーンで揃えたからでベルリンフィルのオーケストラの響きは常にα波を出し続けています。ここに変に器楽曲が混じってしまうとこうはいかなかったでしょう。個人的には、最初曲目を見たとき、ブラームスの交響曲第3番のアンダンテがなんでと思いました。でも、順番に聴いていくとアンダンテでも違和感は無いんですよね。
まあ、曲目が金管ばりばりの吠えまくるピースを含んでいないのがいいんでしょう。これが同じマーラーの交響曲第5番でも第1楽章が入っていたら多分台無しのコンピュレーションアルバムになっていたでしょうから。それでも、ベートーヴェンの交響曲第7番は結構金管が活躍するなあ。しかし、このディスクの中で聴くと何かリミッターがかかっているような感覚で、一定の枠の中からはみ出す事無く演奏しているように聴こえてしまう。これもカラヤンマジックなのでしょうかね。
しかし、5曲目のヴィヴァルディの選曲は渋いです。こんな曲の録音があるとは知りませんでした。調べてみると429167のレコード番号でありました。1970年8月20-23日の録音とあります。ヴィヴァルディだけで1枚アルバムを作っていました。
さて、最後はシベリウスの「悲しいワルツ」で締めくくりです。弦のピチカートて始まりますが、この低音の響きがα波を増幅させます。物悲しいメロディですが聴いていると自然に心が休まりいつしか眠りの世界に落ちていく感覚です。
ところで、世の中には暇人がいるもので、下記のホームページで「オリジナル・アダージョ・カラヤン」の企画を募集しています。一応、ルールがあるようなのでご確認の上投稿を