今日の一本 04/03 「小さな恋のメロディ」 | geezenstacの森

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「小さな恋のメロディ」1971年


 ワリス・フセイン監督の代表作、ってか劇場用はほとんどこれ一本。音楽はビージーズ、C.S.N.Yの曲が流れ、それをリチャード・ヒューソン・オーケストラのサウンドが繋いでいました。2004年にDVDがリリースされ、ネガテレシネ・24p HDマスターを使用して画質が劇的に改善されています。
 特典映像でTV公開時の日本語版が収録されていて「メロディ」の吹き替えを杉田かおるがやっているのを知って時代を感じました。40代ー50代前半の人には懐かしい作品でしょうね。小生も公開当時何度も劇場へ足を運びました。別にマニアではなかったのですがパンフレット、小説本、ポスター、そしてLPなどを買いそろえて持っていました。LPは国内盤ではなくアメリカ盤を持っていました。ジャケットは日本盤とは違うデザインで写真は使われていなく「MELODY XXX」とXが3っつ付いていました。ATOCOというレーベルからの発売でいたって地味なデザインでした。
 主演のマーク・レスター、トレーシー・ハイドは当時大ブレークしたのですが、この作品ヒットしたのはなぜか日本だけでした。最初はアメリカで公開されたのですがタイトルの「MELODY」ではパンチ不足ということで「S.W.A.L.K」(これは Sealed with A Loving Kiss の略)というタイトルで公開されたんですね。だからジャケットにもその表記が残っています(残念ながらこのLP処分してしまいましたので写真がありません)。次に公開された本国イギリスでは転け、ようやく日本で「小さな恋のメロディ」として公開されて大ヒットとなった訳です。
 ストーリーはあちこちで紹介されているので今更書いてもしょうがないですが好きだから二人で一緒にいたいという純粋な動機は今となっては懐かしいテーマです。それを子供の目線で描いているからこの映画は共感できたんでしょうね、その目線の延長として子供が爆薬を使って主人公の母親の車を爆発させてしまうという展開も今思えば凄いものがありました。時代的には1969年にI.R.A(カトリック系の反英武装組織アイルランド共和軍)が結成された年でもあり、そういう時代背景を読み取るとこの映画には戦争に対するアイロニーも込められているのが解ります。