【症例】60台男性。168cm62kg。MKに対してLADG、4hrs予定。
【合併症】高血圧とAfあり。高血圧性のDCM?と診断されており15年前に一度うっ血性心不全で入院歴あり。現在はβブロッカー、ARB、フロセミドを内服中で胸部症状なくNYHA1°。XpでCTR=48%と拡大なし、肺うっ血なし。ECGでST-T変化なくUCGではLA73mmと拡大、LVDdは55mmで拡大なし、PA圧は37mmHgと高め、LVHありIVS/PWで14/14、弁機能は問題なくEF61%(直近の他の検査ではEF41%という結果であった)。Hb=12g/dl。eGFR=60前後。血圧は130前後で安定。10年前にVATSの手術歴があり、麻酔記録によるとDOA、DOB、Mil、randiolol、NTGが使われていた様子。
【麻酔計画】挿管、T8/9or9/10からのEpi、AラインFrotraq、CVタブルに三活を2個ずつ。血圧を下げないように、ボリュームはrefillingで戻ってきたときのことを考えるとなるべく絞りたい、が、FrotraqやCVPと血圧、尿の出具合との兼ね合いで必要なボリュームは入れざるを得ないか。totalで3-4ml/kg/hくらいが一応の目標。普通は血も出ないしサードスペースも開腹よりずっと少ないし、あまり入れる必要性はないはず。ドブタミンとランジオロールを用意しカテコラミン表を印刷しておく。
【麻酔の実際】
事前にT8/9からのEpiを入れてきてもらう。
型のごとく導入。フェンタニル50μg、ロクロニウム0.4mg、酸素投与しながらレミフェンタニル0.2ml早送りしてやや少なめの5ml/hで開始、プロポフォールは2.7μg/mlとこちらもやや少なめ。入眠を確認するまでの間に1.5%XyE3mlで血管内tubingを否定、その後フェンタニルのあまり50μgを注入し1.5%を控え目に3ml追加、0.75%ロピバカイン5ml/hで開始。後プロポフォールの目標血中濃度を下げてロクロニウムを40mg、Sevo3%でマスク換気開始、血圧低下なく挿管。
チューブをテープで固定してもらっている間にAライン。
CVはバイタルを見ながら、ゆっくりと。胃管も挿入。
入室30分後に手術開始。
ここまででエフェドリンを2回使用。ただCIが1点台から2.0くらいと低いのでドブタミン2γで開始。またレートは60台のAf ryhthmであったが、内服歴もあり術後の頻脈予防の目的でランジオロール5mg/hrと少なめで開始。
Epiがしっかり効いてバイタルはおおむね安定、しかし麻酔記録上はHRもBPもふらふらしている。
SVVはAfなのであてにならず、SVと血圧と尿量をもとに血圧管理と輸液管理を行うことにする。
DOBは1-2γで調節、ランジオロールは5-2.5mg/hでいっていたが途中50台となり中止。抜管後やICU入室後もレートは落ち着いていた。
いっぽうで大事なボリューム管理。
バイタル的にはあまり入れる必要性を感じなかったが(血圧、尿量、術後の心臓への負担)、
指先を触ってみると冷たい。これはこのままだとシバリングしそう。
よって体温はほとんど下がっていなかったが顔と両手に加温器をかけて加温。
顔も布でほとんど覆ってしまう。
術中時おり血圧低下がみられたが、細胞外液の一時的な早送りですぐに血圧の上昇がみられた。
外液なのに血管内ボリュームとしてすぐに役立つのだろうか?
それともボリューム負荷に対して敏感なんだろうか。心拡大もあり安全域はいかにも狭そう。
PAPも高めだしちょっと入れたら右心不全になってしまう。
シバリング予防目的にフェンタニルもちょびちょび使っていく方針として、1時間毎に50μgずつiv。
最後はものがとれて中のお掃除をしている時に50μg。totalで300μg。
60台という年齢でこれくらいの量ならまず醒めないということはない、という予想。
手術終わりごろにようやく指先があたたかくなってきた。
BGAではLacの上昇は術中通してなかった。
手術5.5h麻酔6.5hで出血少量、尿量800、輸液1600。totalで+2ml/kghくらいにおさまった。
心配していたシバリングもなく、カテコラミンフリーの状態で無事ICU入室。
【翌日ICU】
【考えごと】
・PA圧高めだしEFもたぶん61%もないような気もする。そう考えるとMilやhANP、NTGなんかを使ってもう少し末梢とか肺血管を開く管理をしてもよかったのかもしれないなあ。でも術中Lacも上がってなかったし、これはこれでよかったのかもしれない。
【明日のために】
・外液でも、ボリュームの足しになる。外液をナメたらいかん。
・心不全は、基本絞って絞って。なるべく入れない。
【合併症】高血圧とAfあり。高血圧性のDCM?と診断されており15年前に一度うっ血性心不全で入院歴あり。現在はβブロッカー、ARB、フロセミドを内服中で胸部症状なくNYHA1°。XpでCTR=48%と拡大なし、肺うっ血なし。ECGでST-T変化なくUCGではLA73mmと拡大、LVDdは55mmで拡大なし、PA圧は37mmHgと高め、LVHありIVS/PWで14/14、弁機能は問題なくEF61%(直近の他の検査ではEF41%という結果であった)。Hb=12g/dl。eGFR=60前後。血圧は130前後で安定。10年前にVATSの手術歴があり、麻酔記録によるとDOA、DOB、Mil、randiolol、NTGが使われていた様子。
【麻酔計画】挿管、T8/9or9/10からのEpi、AラインFrotraq、CVタブルに三活を2個ずつ。血圧を下げないように、ボリュームはrefillingで戻ってきたときのことを考えるとなるべく絞りたい、が、FrotraqやCVPと血圧、尿の出具合との兼ね合いで必要なボリュームは入れざるを得ないか。totalで3-4ml/kg/hくらいが一応の目標。普通は血も出ないしサードスペースも開腹よりずっと少ないし、あまり入れる必要性はないはず。ドブタミンとランジオロールを用意しカテコラミン表を印刷しておく。
【麻酔の実際】
事前にT8/9からのEpiを入れてきてもらう。
型のごとく導入。フェンタニル50μg、ロクロニウム0.4mg、酸素投与しながらレミフェンタニル0.2ml早送りしてやや少なめの5ml/hで開始、プロポフォールは2.7μg/mlとこちらもやや少なめ。入眠を確認するまでの間に1.5%XyE3mlで血管内tubingを否定、その後フェンタニルのあまり50μgを注入し1.5%を控え目に3ml追加、0.75%ロピバカイン5ml/hで開始。後プロポフォールの目標血中濃度を下げてロクロニウムを40mg、Sevo3%でマスク換気開始、血圧低下なく挿管。
チューブをテープで固定してもらっている間にAライン。
CVはバイタルを見ながら、ゆっくりと。胃管も挿入。
入室30分後に手術開始。
ここまででエフェドリンを2回使用。ただCIが1点台から2.0くらいと低いのでドブタミン2γで開始。またレートは60台のAf ryhthmであったが、内服歴もあり術後の頻脈予防の目的でランジオロール5mg/hrと少なめで開始。
Epiがしっかり効いてバイタルはおおむね安定、しかし麻酔記録上はHRもBPもふらふらしている。
SVVはAfなのであてにならず、SVと血圧と尿量をもとに血圧管理と輸液管理を行うことにする。
DOBは1-2γで調節、ランジオロールは5-2.5mg/hでいっていたが途中50台となり中止。抜管後やICU入室後もレートは落ち着いていた。
いっぽうで大事なボリューム管理。
バイタル的にはあまり入れる必要性を感じなかったが(血圧、尿量、術後の心臓への負担)、
指先を触ってみると冷たい。これはこのままだとシバリングしそう。
よって体温はほとんど下がっていなかったが顔と両手に加温器をかけて加温。
顔も布でほとんど覆ってしまう。
術中時おり血圧低下がみられたが、細胞外液の一時的な早送りですぐに血圧の上昇がみられた。
外液なのに血管内ボリュームとしてすぐに役立つのだろうか?
それともボリューム負荷に対して敏感なんだろうか。心拡大もあり安全域はいかにも狭そう。
PAPも高めだしちょっと入れたら右心不全になってしまう。
シバリング予防目的にフェンタニルもちょびちょび使っていく方針として、1時間毎に50μgずつiv。
最後はものがとれて中のお掃除をしている時に50μg。totalで300μg。
60台という年齢でこれくらいの量ならまず醒めないということはない、という予想。
手術終わりごろにようやく指先があたたかくなってきた。
BGAではLacの上昇は術中通してなかった。
手術5.5h麻酔6.5hで出血少量、尿量800、輸液1600。totalで+2ml/kghくらいにおさまった。
心配していたシバリングもなく、カテコラミンフリーの状態で無事ICU入室。
【翌日ICU】
【考えごと】
・PA圧高めだしEFもたぶん61%もないような気もする。そう考えるとMilやhANP、NTGなんかを使ってもう少し末梢とか肺血管を開く管理をしてもよかったのかもしれないなあ。でも術中Lacも上がってなかったし、これはこれでよかったのかもしれない。
【明日のために】
・外液でも、ボリュームの足しになる。外液をナメたらいかん。
・心不全は、基本絞って絞って。なるべく入れない。