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私の読書の感想

―――10月4日 火曜 赤口

節子さんは目を覚ました。
が、
あの夜の事は覚えてなく、夢の中で奈緒さんに呼ばれたらしい。

そして深夜、また奈緒さんが現れる。
叫ぶ節子さん。
尾崎院のが消える。
すぐさま回路を戻しに向かう静信。
窓を見るとそこにはとその多大勢の起き上がり達が――――――。
でも、部屋に入ってっこない。

尾崎が辰巳に倒される。
そして節子さんを連れて外へ。
多くの吸血鬼にを吸われる節子さん。
惨い

――――思えばこの時から敏夫は起き上がりに対して容赦がなくなった。

――――同日 夜 夏野家
夏野家を訪れる”静”という、古風な話し方をする幼稚園児。
腹話術で話すといった変わった女の子。
怪しすぎる。
家に入れまいとする父親、
突然キレだし、部屋に侵入する静。

静 「そうじゃ、のちほどお兄ちゃんが来る
   ―――――――よいな?」
承諾する父親。
招いた。
そのことを知らされる夏野。
――――――――来たか・・・・。
すぐに、に電話して絶対に人を家に招くなと伝える。

夜、何者かに扉をつつかれる。
来たか。
そいつは俺を”夏野”と呼ぶ。
そう呼ぶのは、徹の弟の””ぐらいだ。
・・・・・・・・・・かつてはもう一人いた―――――――
窓を開け外を見る。
そこに居たのは死んだはずのだった。
を見られたとたん逃げ出す。
その後を追う夏野――――――――。
完全に見失ってしまう。
ジャリ・・・・・・・・。
現れたのは辰巳。
消されるか、殺されるか、
夏野は知りすぎた。
狩人”はいけない―――――――。
恵も現れる。
夏野が他の人に殺されるくらいなら、私がやると。
逃げ道はない。
ここで・・・・・・・やられるのか?
ふわりと、
背中を支えた動きは転びかけた者を受け止めるように、
優しく
羽交い締める
を覆う
覗き込んできたも芯に滲み入るほど
冷たかった。

後ろから、現れた徹にを吸われる夏野――――――。


謎の死が続き尾崎も苛立ちが隠せない。
とうとう、患者を怒ってしまう。
かつてのの様に―――――――。
尾崎家は代々、この村を守ってきた。
皆のを守るのが尾崎家の役目だからだ。
今回、死者が多すぎる。
これでは――――――――。

尾崎の下に夏野がやって来る。
彼は言った。
”清水さんが生き返ることはないんですね”
俺は答えた。
あの状態で生き返ったら、まるでゾンビや吸血鬼だよ!”って。
―――――――!?
今、俺は何て言った――――――?
癤・・・・・・・・
虫刺されの様な傷・・・・・
それは貧血から始まり・・・・・・・
続く家庭と続かない家庭があり・・・・・・
村は土葬の習慣があり・・・・・・・・・
まさか――――――

敏夫 「―――――疫病じゃなかったのか?」


――――夏野
尾崎と会話したその日、死の原因だと思われる桐敷邸へむかう。
先着がいた。
”かおり”とその弟、”昭”
二人は桐敷が全ての元凶だと思っていて、数日前から隠れて監視しているらしい。
そのことを大人たちに言っても信じてもらえず――――――。
3人は協力してこの謎を解くことに。
初めに”起き上がった”であろう
の墓を掘り起こしにむかう―――――。
その会話を物陰で聞く――――”辰巳”
あかん。

――――――尾崎
敏夫の下に運ばれてきた”節子”という女性。
奈緒と幹康の母。
―――――――――吸血鬼・・・・・・・・
敏夫 「節子さんを入院させようと思います。」

―――10月1日 土曜 友引
とりあえず、静信を呼び出しこの事を伝える。
初めは”起き上がり”を聞いて信じられない静信。
それが本当なら敏夫一人の手には余る事態。

―――――同日
夏野とかおりと昭の3人は恵の墓の前に来ていた。
恵のが姿を現す。
普通、釘かなんかで固定するはずが、中途半端に開いている。
想定内だ。
柩の中には恵の姿がない。
かおりが何者かに襲われる。

吸血鬼。
手に持っていたお守をかざすと、それに酷く怯える。
お守有効。
その隙に顔面をスコップで打ちつける夏野。
すぐに吸血鬼の脈を測る。
夏野 「――――――――死んでいる。」
初めから死んでいたのか、それとも今死んだのか。

―――――10月2日 仏滅
深夜、尾崎院で敵を待つ敏夫と静信
奴らから節子さんを守る。
敏夫の考えだと、奴らは4回に分けて血を吸う。
恵が8月12日に貧血に陥り、15日に死に至った。
その間、4回もの吸血が行われた。
では、何故その間に患者は助けを求めない?
それはたぶん、吸血の時に麻薬みたいな物を一緒に注入しているから?
それで犠牲者を意のままに操る。
静信は今、小説を書いている。
題名は”屍鬼”―――――――
―――彼はその丘で異端者だった。
            ―――美しく調和した世界において、彼は緑野の片隅に孤立していた。
―――彼の手にかかればすべては正常に動かない。
            ―――水を汲もうとして井戸車を回せばそれは土に変わる。
―――彼が隣人たちの中に加われば必ず彼らを困惑させた。
            ―――だから彼は一人であらなければならなかった。
―――それでも隣人達は孤立した彼を憐れみ手をひいて調和の中に引き戻そうとするのだが、
            ―――それに従えばいつも結果は同じだ。
―――いつの間にか彼は手を引かれることを拒むようになった
            ―――そうすれば、”孤立した存在がある”という事実が調和した隣人達を苛む
―――世界と彼の間には越えがたい隔絶が横たわっているのだ。
            ―――彼の弟は世界に寵愛されていた
―――彼を介せば水も汲むことができ、隣人達の中に入ることができた。
            ―――情深い人格者の弟、その慈愛は彼に関わらず全ての人を幸福にした。
―――彼は一人でいる限りは幸福だったし、弟と一緒にいるのも幸せだった。

では、そんな弟を―――――
―――――――――――――――――何故に殺傷せしめたるや

節子 「―――――ここよ」
急に目を覚ます。
外から窓を引っ掻く音がする。
意を決して、外を見る。

すると、そこには死んだはずの奈緒さんの姿が。
節子 「ここにいるわ!!!」
叫ぶ。
敏夫 「これは俺の病院だ!!
     奈緒さんだろうと誰だろうと侵入することは許さない!!!」

その場に立ちつくし、こちらをじっと見つめる生きる屍




その後、また何人もの村人が死んだ。
駐在の高見さんも。
高見さんの奥さんと子供は夜中、”高砂運送”で引っ越し。
皆に黙って。
桐敷もこのトラックに乗って来たような・・・・・・。
そしてすぐ、駐在の後任が。
人相が悪い人。佐々木。

奈緒の夫 ”幹康”
二人の子供"進"が尾崎の前で死亡する。
とりあえず、幹康の腕から血液を採取。
尾崎 (ん?虫刺されか?――――――)


夜、静信の所に沙子がくる。
どうやら紫外線を浴びるとまずい病気らしい。
だから、昼間に行動はできない。できるのは””だけ。

沙子は言う。
        死は等価
        どんな美人でも、お金持ちでも死んでしまえば意味はない。
        それら全てを無意味にする””は酷いこと。

9月12日 月曜 友引

徹の部屋につく夏野。
今日もお泊り。
最近、恵の視線を感じて夜もまともに眠れない。
二人とも就寝。
何者か―――――――
二人のうち―――――――
一人が中に侵入し――――――――
部屋に――――――――
――――――くる!!

現れたのは徹のでした・・・・・・・。
ふう・・・・・・・・。
徹の方を見る。
―――――――!!

ベッドの下に
立ち上がり夏野を見おろす、そして窓から中を見ている辰巳。
徹の首筋へ――――――。
吸血鬼か?
目を覚ますと、いつの間にかになっている。
・・・・・・か・・・・・・・。
徹の首筋にははない。
また寝る夏野。
ボーっとしている徹、腕には二つの痕が・・・・・・・・・。
徹もか。


――――尾崎医院。
全員を集めて会議。
これは異常だ。
敏夫は、この大量の死を媒介動物からの感染。
全員に一致していることは”貧血” 
”溶血”
    赤血球が破壊されること。
有能な看護婦多いな。
でも、医学で証明できない。
これまでの死者は19人

静信も独自に調査している。
不審に思うことが一つ、
死ぬ前に”退職していること”だ。
死を感じたからか?それとも。

――――夏野
徹が死んだ。
泣き叫ぶ家族。
この前は元気だったのに。

その後、自分の家に恵からの手紙が届く
清水は墓から起き上がった。
そして徹を殺した。
その手紙を破り捨てる―――――。
夏野 「それでいけないはずがない!!

     この村では未だに死者を土葬するのだから!!」

―――村迫
村迫 正雄。
彼は自分の事ばかり考えていて、卑劣な思考を持つ男だ。
友人の徹の死を知って深く悲しむ。
彼には兄の宗貴。
その妻 智寿子。
二人の子供 ”博巳” ”智香”
正雄は父の愛を独り占めしていたが、ができてからはそっちへ。
それを良しとせず、二人の子供を密かに虐めていた。
で、今回 博巳が夏風邪の様な症状に。
これは摘みですな。

正雄は自分を慰めてくれる人はいない。
徹の葬儀へむかう。そこに居たのは夏野。
夏野のことが大嫌いだ。夏野を罵倒するが彼は無関心
そんな正雄を止める徹の妹 ”葵”
葵 「あんた、あたしたちに慰めて貰いに来たの!!?」

葬儀から逃げだすように帰る。
白い装束を着た人が自分の家へ向かって歩いている。
後を追うが見失ってしまい――――――。
を開けると背後に。

やられちゃった。
199X年 猛暑

清水 恵 (15)

清水 「こんな村だ――――――い嫌いよ!!」

この小さな村に生まれて育ったが、なんにもなく。
山に囲まれた超田舎。
人口1300人

私の夢はここを出て都会でハングアウトな日々を送ること。
私には気になることがある。

一つはこの糞田舎に建つ大きな西洋風の豪邸
その家は昔この村を仕切っていた”兼正”っていう家の跡地に建てれられた

二つ目は、

結城 夏野(15)
彼は、都会から家族3人で引っ越してきた。

―――8月6日 土曜 仏滅

3人の死体が見つかる。
村迫 三重子
は綺麗な身体で自然死。
村迫 秀正
大川 義五郎
二人はバラバラになって腐敗していた。

室井 静信
旦那寺の跡取り。

尾崎 敏夫 
尾崎医院の院長

二人は死因について考える。
不可解なことが一つ。
三重子がが死んでいるのに放置し、死体と一緒に住んでいたということ―――――。

―――夏野
学校に登校中。
またきたか・・・・・・・・。
俺は清水が嫌いだ。
でも都会に出たいという願いは共感できる。


―――――夜 寺
静信はお寺で仕事をしている。
こんな時間にトラックのクラクションが聞こえる。

荒涼たる大地は硬く凍って幾重にうねる
        空は暗澹と垂れ込め、雲と大地とて世界は見事に二分されていた
呪われてあれ
        ―――――追放者
呪われてあれ
        ―――――追放者
やがて陽が薄れ、また夜がやって来る
        それがこの荒野にやってくる刹那
それは彼がすでに屠った弟
        その骸は哀惜とともに葬られたはずだった
それがまた今度も墓から蘇る
        ―――――――――――――――屍鬼


―――8月11日 大安
豪邸に住人が引っ越してきたらしい。
気になる。
何者かの視線を感じて
清水はいつのまにか門の前に来ていた。
門が開く――――――
そこに立っているのは二人の男

――――夜
清水が家に帰ってこないという噂が広まり。
皆で捜索することに。
兼正邸へ赴く。
出てきたのは使用人と自称する辰巳という青年。
居た――――――。

―――8月12日 金曜 赤口 午前3時すぎ
清水が発見される。
雑草に囲まれ寝ていたが、起きてフラフラと歩いていく。
いつもの元気がまるでなし。
瞳も暗い

清水家で診察を行う敏夫。
彼女に元気はない、どうやら貧血だろうと。
そう決断した。
清水は記憶を遡る。
何故こうなったか―――――
たしか、あの後奥様が出てきて―――――
―――――とても綺麗な人だった。

―――――8月15日 月曜 先負
敏夫のかかる電話
清水が―――――

―――――死んだ。

何故!?

すぐさま村全体に広まる。
夏野にも。
悲しみはない。

―――――――村は死に包囲されている

死因はわからない。
彼女を貧血と診断したのは俺だ。
でも、何故なんだ!?
彼女の父親は病理解剖を拒んだ。
だから俺は、急性心不全ということにした―――――。

恵の幼馴染の田中かおり。
彼女の死を深く悲しむ、彼女の部屋で見つけた夏野への手紙。
それを――――――
夏野 「別に清水と親しくなかったし、何かもらう謂れないから!!」
おお・・・・。

村にはまだ土葬の習慣がある。
恵は深い穴の底へ。


―――――8月23日 火曜 大安
すでにもう10人の村人が死んでいる。
以上だ。
病院に訪れる”安森 奈緒”
彼女は数日前には元気だった筈・・・・・・・・。
でも目の前にいる彼女は
無気力というか目が虚ろだった。

夏野も何者かの視線を感じるようになった。
この村は死で包囲されている―――――――


―――8月25日 先勝
手のひらにのりそうな程小さなこの外場村
どこにでもある小さな村
静信 「が蔓延したらこの村は・・・・・・・なくなってしまうのだろうか。」

??? 「――――――室井さん?」
目の前に現れた小柄な少女。
沙子。
静信が書いている小説を全て読み彼に興味があったらしい

静信 「イメージと違ってがっかりしただろうね。」

沙子 「そうね
     意外と普通だなって思ってわ
     角か尻尾が生えてるかと思ったわ、神様に見放された話ばっかりだったから。」
ないない。
でも――――――――――
沙子 「―――――はなかったけどがあったから」
・・・・・・・・!?
傷?
静信 「―――――――君は」

沙子 「手首を切ったくらいでは人は死なないのよ――――――

昔、友達と酒を飲んでその夜切った傷。
理由もなく。

―――8月26日 金曜 友引
奈緒さんがゲッソリしている。
またか。
腕には2つの虫刺されみたな痕が。

夫に話を聞くと、数日前に桐敷さんに会ったらしい。

村を二人で歩いていたので。
そうしたら奈緒が
うちにいらして下さい
と言った。
そうしたら
桐敷が”必ずご挨拶に伺います”って――――――

もう奈緒さんは助からないだろう。

―――8月28日 仏滅
奈緒さんは死んだ。
あっさり。
この村は死で包囲されている――――――

夏野の親友 武藤 徹
夜、夏野と家で遊んでいて
自販機に飲み物を買いに外にでる。
お金が自販機の下に――――――

そこに現れる”辰巳”
清水が会った時いた使用人を名乗る男。

徹 「そこの家なんだけど
   こんどぜひ 遊びに来てくれませんか?

辰巳 「必ず伺います―――――
     ――――――どうぞ、よろしく。


感想終わり!!      



蜻蛉が死んだ。
そう伝えれれた皆は、当然悲しむわけで。
カルタも大泣きで。
あの双熾も悲しい顔

でも彼の死を無駄にはしない。
彼の死体は悟ヶ原家に運ばれ思紋による過去の追憶が行われる。
そこに突入する。

決行の日。
残夏と卍里はで待機。

他の皆は使用人に変装し儀式の行われる場所へ侵入。
双熾は女性に化けて。連勝は巻物みたいに野ばらの脚にくっついている。
連勝 「なんか。オレ・・・・・・・何か悟り開いわ・・・・。」
羨ましい。

蜻蛉が運ばれてくる。

命 「死体を確認したいだけだ。」
きちゃった。

想定外。
棺桶に近づく命をカルタがふさぐ。
あちゃ~。

命 「オレは百鬼夜行を率いて悟ヶ原家に襲撃。思紋を仲間にするために。
   でも作戦は失敗し、4人の先祖返りを仲間にするっていうシナリオでどーお?」
思紋は庇うのか。

僕らは
きっとどこかで信じきれていなかった。
自分達の良き理解者であり、いつも導いてくれた存在が。
僕らを裏切っていたなんて。
その目で見る迄は―――――――。

思紋 「良い・・・・・!其方の物語には期待している。
     世界を駆け回る冒険譚は喜劇か悲劇か――――――」


物語は人の数だけある。
それが全て生々しく綴られている。
この人完全に中毒ですね。

物語がつまらない方へ進みそうなときはアドバイスをする。
ゲスかな?

蜻蛉の棺桶を持ち去り、クロエとどっかへ消えていく。
自我を失った妖怪たちが。
命も消えていく。
ここは野ばらと連勝に任せて3人を追う。

命を追った先は”千年桜

命はこれまで何回も凛々蝶達と戦ってきた。
違うルートは無い。
こんな身体に終着点はない。永遠に物語を運び続ける。
思紋が死ぬ度に。
それこそが、目的

カルタ対クロエ。
相変わらずデカいし強いな。
クロエ 「まぁ・・・・大きい
     ぜひお相手して下さいませ♡」
ここにも多くの妖怪たちが。

命 「何千回と見てきた物語の最終章だ――――――」

命の出現を聞いて走ってむかう卍里。
俺にしかできない事がある!!
残夏の身体はもう限界。
残夏 「一緒におじいちゃんとおばあちゃんになるんでしょ・・・・・ねぇ・・・・
    蜻たん――――――」


クロエを圧倒するカルタ。
蜻蛉の棺桶を発見し、変化を解き棺桶にすがりつく。
クロエ 「戦いの最中に余所見なんた酷い侮辱です。」
この戦闘狂が。

それでもどかないカルタ。
ならば、と。
始末しようとするクロエ。

蜻蛉 「―――――――だが断る。」

棺桶の中から蜻蛉登場!!
死んでなかったんかい。

カルタを抱き寄せる。
題して、
     貴様が私の死に不信感を抱き思紋を心配して遺体を確認しようと
     悟ヶ原家へ飛んで火に入る夏の虫大作戦!!

長いよ。

協力者は残夏と全国の先祖返り達

多くの妖館の住人が集う。

住人A 「家畜ではないけど、皆 彼に助けられたから。」

住人B 「変えるんでしょう!?皆の未来を!!」

さすが蜻蛉の人脈
先祖返り達と自我を失った妖怪の大戦争

ここで断ち切る
これは僕たちだけじゃない。
消えていったifの僕たちの思いも――――――

命 「お前達にそれが出来るのか?何度も繰り返してきた長い因果を。
   今回のお前達なら断ち切れるって言うのか?」

卍里 「―――――断ち切れる・・・・・!!」 


命 「卍里・・・・・・・・」

クロエが起き上がる。
どうやら蜻蛉の一撃は峰打ちだったらしい。
変化して即座に卍里を庇うカルタ。
その隙に思紋の下へ消えていく命。
それを追う双熾――――――――。

蜻蛉対クロエ 
蜻蛉 「私達の目的は殺し合いではない!
    出来る限り傷つけたくない・・・・・・・・だが
    そこまで言うドMにはドSでお応えしよう!!」
クロエ 「期待できそう・・・・♡」

最初に思紋の下に辿りついたのは凛々蝶。
そこには横に倒れる思紋の姿が。
もう長くない。
物語を見せるのを拒む。
大切な日々だから、もう出会ってしまったから。
でも
思紋 「其方を変えた物語を儂は見たい―――――――」
凛々蝶を押し倒し、を絞める。

そこに現れる命と双熾。
いつか見た風景。
双熾のは弾かれ右腕に傷を負う。
そしてその刀を拾い双熾を仕留めようとする命。

もう失いたくない!!
今度は僕が!!
彼を――――――――。

卍里 「やめろ命―――――――!!」

動きが止まり、を貫かれる命。
命 「おまえ ホント うぜぇ」

――――命の過去
不自由を強いられてきた俺は家を出て一人でいた。
人を殺し、金品を奪う毎日。
ある日俺は捕まり悟ヶ原という一族の下へ連れていかれる。
そこで出会った一人の少女。

悟ヶ原 思紋に―――――。

俺と同じ先祖返り。
に出ることが許されない、ずーっと一人ぼっちの寂しい女。
天真爛漫で無邪気な思紋。
悟ヶ原のに閉じ込められた俺に思紋はを渡してくれた。
これで自由だと。
すぐさまここを逃げ出した俺だが、何故が自然と思紋の下へと帰っていった―――――。
そうして二人の生活が始まった。
思紋はいろんな事に興味があって、死んだ猫を俺に嬉しそうに見せてくる。
を軽く見ていた。
そして思紋は俺を秘密の場所へ招いた。
大きな桜の木へ―――――――。
この木は千年桜。
未練ある過去へ遡ることのできる妖怪。
俺はこの木に触れ、意識が飛んだ。
未練ある過去がない俺には帰る場所もなく、時空の狭間を三日三晩彷徨った。
そして目を覚ました時、俺の髪は桜色のように白くなっていた。
千年桜は俺の時を奪ったんだ
俺は思紋が死んでも
この先ずっと独りで生きていくのか――――――――。

命 「あんなもん使ったって、未練なんかねぇよ・・・・・
   俺にはお前しかないんだよ・・・・・・・。」

思紋 「儂がどんな歳になっても・・・・・いや、儂が死んでも。何回生まれ変わっても。
     必ず儂が側に居る。次もその次も儂も側にいる・・・・・!!」

命 「今のお前がいい・・・・・・・・・」

思紋 「・・・・・うん 命。解った・・・・解ったよ・・・・・・」

儂が死んだら――――――
――――――儂が其方の未練ある時間になろう

それから俺を置いて、はすぎていった。
思紋は年老いていくほど、物語に魅せられていった。
そして俺は、思紋のために同胞を殺した。
それが多くなって多くなって、
百鬼夜行が出来上がった。

そして思紋が死んだら過去へ遡る
でもなんだろう。
思紋のために繰り返しているのに。
思紋の笑顔あの頃とは違った。
どんな物語が欲しい?
どんな時間でも軽く越えて君の幸せを運ぶから―――――――。

思紋が死んだあと残っていた時出会った。
卍里に。
偶然。ほんの気紛れで残った世界で。
いろんな事を忘れて無邪気に笑っている自分に気付いた。
もしかしたらこんな人生も有ったのかなって・・・・・・・。
こんの一欠片の希望を見てしまった気がして、たまらなく逃げ出したかった。
悲しいと、そう思ってしまいそうで―――――――

――――。
倒れる命の手を握る卍里。
手に持っているのはifの世界で命が幼い卍里に渡した別れの手紙
未来から送られてきた封筒には二つ入っていた、卍里のと、命からの手紙

そこには命の文字で、
     「命を救ってやってくれ
そう書いてあった。
だから――――――――

卍里 「―――――――お前を救いに来たんだ。」

命 「なん・・・・だよ・・・解った様な口利きやがって。
    お前のことよく知らねーよ・・・・・・・」

でも、何度でも生まれ変わる。
次の命はきっと救われる―――――。

命 「また・・・・会えるのか・・・・・・・
   思紋・・・・・・愛していたよ―――――――」
不老であって不死ではなかったみたい。
静かに息をひきとる。

動かなくなった命に近づく思紋―――――
カルタ 「解らないけど。多分この人はちゃんと知るべきだと思う――――」
命の頭に手を添える。

・・・・・・・紋
・・・・・・・・・・・思紋
二人は出会う初めて会ったあの日の姿で。
思紋 「命・・・・・・・」
命 「俺が死んだらやっと共有できる。
    お前が知らない俺とお前の本当の出会い。」
思紋 「命・・・・・・・」
命 「やっと知って貰える――――――」
思紋 「うん・・・・・うん!
     やっと解った!」
命 「思紋・・・・・・。」
思紋 「やっと・・・・やっと解ったのに・・・・・・・・


命 「――――――気付くの遅ぇよ、ばぁか 
ずっと
――――――愛してたよ
そして彼を追うように思紋は息をひきとった。

僕らにとって僅かで、
彼にとってはとてつもなく長かった
百鬼夜行は終わりを告げた――――――。

――――3か月後。
思紋の墓参りをすませる卍里とカルタ。
二人はもう恋人同士ですな。
昔より妖怪の姿は認識されにくくなってるらいしい。
カルタ 「だから今を大切にしようね。いっぱいありがとう言おうね。」

連勝は実家の家業を手伝うことに。
連勝の告白に、悪くない反応をみせる野ばら。
長期戦は覚悟していると、
もう後悔はしたくないから。
赤面野ばらメニアック。

残夏の病室に蜻蛉とクロエ。
クロエの一族は短命。
残夏の短命とは違って、単に戦闘一族だかららしい。
墓の前で放心状態だったクロエを蜻蛉が

貴様の運命も変えてやろう
 世界中を探しまわろう!まだ見ぬ猛者が沢山いるぞ!!」
ってな感じで連れてきた。
蜻蛉かっこいい。

次は残夏。
蜻蛉 「次は貴様の未来を捜しに行く!!」
もう落とし所だった。もう充分だったのに。
涙を流す。
蜻蛉 「諦めるなら全部あたってからでも遅くはない。
    世界は広いのだ。見てみるがいい―――――
    ―――――――貴様の百の目で
かっこいい!!

病室の外で凛々蝶と二人。
残夏を気遣い、中には入らない。
双熾 「いじっぱりですからね。いつか殴ってやろうと思っていました。」
おお。

二人も恋人同士。
凛々蝶を”さん”呼びするのがまだ不慣れな様子。
いや、犬と公言する方が恥ずかしいかと。

ifの僕から貰った手紙には代筆ではなく。
彼の言葉も書かれていた。
それは僕と彼との秘密

今日は皆でお花見。
お弁当を作る卍里とカルタ。
そこに
肉そぼろ肉便器と書いた弁当。
これが本当の肉便器とかいってる蜻蛉。
やかましいわ。
んで、それを褒め称えるクロエ。
蜻蛉にべったり。
ふくれるカルタ
ずっと独り身だった父親に女の影が見えた娘の心境みたいですね。

花見のシートの上で凛々蝶に膝枕の残夏。
死刑ですね。
リハビリに未来を視る。
―――――――!?
残夏 「笑ってる・・・・・・もう一人の僕たち――――。」
それとこれは近い未来
凛々蝶に子供ができて、元気な男の子。
双熾に似ていて、凛々蝶にべったりで。
残夏 「ちよたんの事大好きなんだね―――――

凛々蝶 「・・・・・・・・!」

手紙に書かれていた彼の言葉
貴女の一部に生まれたかった―――――

そうすれば きっと 貴女の側に居れたのに

僕らはまたきっと生まれる
出会える
いつかその日を胸を張って迎えられる様に
待とう
重ねていこう

これは―――――――

―――――――長い長い時間のお話


妖狐×僕SS  全11巻
おしまい。