長野県で牛肉のおいしさを

科学的に判断する独自格付け制度が始まったそうな。全国初だそうで・・・

「信州プレミアム牛肉認定制度」と呼ぶそうだ。肉の香りや口どけの良さに関係するオレイン酸の数値を測って一定数以上の牛を認定する。長野県は環境にやさしい農産物の認証制度など独自の認証制度作りを進めている。

(記事より引用)


詳細をよく知らないので、ブログ記事にするのもどうかと思いつつも・・・


そもそも牛肉のうまみって、どういうことだと考えているのだろう?

味覚について、または美味しいという感覚に対する価値観をどうとらえるかの思想を聞いてみたいところだ。

学者先生が研究成果を発表するのは価値ある研究だろうが、そもそも味覚ってどういう概念か、よ~く考えてほしい。ある学説を鵜呑みにした認定基準というのもどうか?


美味しさとは?


アホ~なグルメ番組のレポーターたちが、とろけるようにうまい霜降り!などと言っているのを鵜呑みにし過ぎ。

牛肉に対しての価値観も、味覚の幼児化の一つかもしれない。


※味覚の幼児化について以前書いたブログ

 http://ameblo.jp/gcom-mura/entry-10223537810.html


なぜバブル終焉後、テレビ番組に旅紀行やグルメ紹介などが増えたかの大きな理由は、と言えば。番組制作費の削減、手軽(取材が簡単)で面白いテーマとの課題から、旅館や飲食店を取材PRするわけで、そこの料理をまずいとは言えない。こんな事情もわかってみれば、レポーターの言うことなど信用せずに見れるというもの。


※以前のブログにも書いた

 http://ameblo.jp/gcom-mura/entry-10175642627.html  


トロトロの脂ばっかりの牛肉が美味しい??

脂が回りすぎた牛肉って、基本的に健康体ではない牛の肉だ。


松阪でも神戸でも、資料にビール酵母を混ぜることで育てる。

BSE(狂牛病)の発生について言えば、本来草食である牛に肉骨粉を混ぜて飼育したから、異常な体質となるわけだ。BSEとの直接の因果関係はないという公式見解のようだが、本能的に食べないものを食べさせられてて、異常でない方がおかしいと考える方が、まともじゃないのか。


また、日本でのめっちゃ脂のまわった霜降りが本当に一番美味しいのか?ならば、世界の牛肉はそれに変わる。一般的に味覚が鈍感と言われるイギリス系の諸国であるアメリカ人、カナダ人、オーストラリア人たちは、わからないだろうといって、日本人は味覚にナイーブだと錯覚して信じ込んでいる。


・・・味覚がいい加減だということは、テレビ番組とかでやる目隠しのテイスティング・ゲーム(ブランド当て、味当てなど)では、なかなか当たらないことで、お分かりいただけると思うが。


ちなみに世界三大料理と言われるフランス・中華・日本の各地(これ自体が怪しいが)で、もし霜降り牛の評価が一番ならば、全部それに変わるだろう。世界では認められない異常な肉を日本人は美味しいと思って食べている。


うまみ表示は成立する?

そもそも味覚は、いい加減なもの。個人差も大きい。


地域ブランド開発という取り組みの中で、客観的事実と消費者モニター調査の結果分析などによって積み上げた客観的データを基準にブランド認定するというスキームは十分理解できる。ただし、糖度とか、硬さ・柔らかさ、体脂肪率、などの計測可能データや、年齢、交配種、育成飼料の種類など客観的事実による情報を表示することはできても、「うまみ」という価値観をオレイン酸数値で表すのは、いかがなものか。美味しさとは何かという思想に従った判定指標なのかを問いたい。


美味しいという判定は個人の自由(好み)であって良いはず。

小生の場合、人が嫌いと思う物でも自分が好きであれば、それをわかった上で味わう方が幸せだ。

ドロ~とした、ベト~とし過ぎた霜降りは、好きではない。


長野県が取り組むうまさ判定が、小生が嫌うそういう種類にだけ価値観が高くなる基準でないことを祈りたい。


しかし、ブランドに頼って味覚の価値観と価格価値を認めたがる人にとっては、ありがた~い指標となり、需給関係も成立するのかも。

硬派のマーケティング・グルメ男には、かなり微妙な話だ。